配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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研究概要 |
(1)gem-ジシリルアルカンの酸化を経由する1,1-ジシリルアルケンからのケトン合成 昨年度の研究において、1,1-ジシリルアルケンの効率的な合成法を確立したので、その利用法としてgem-ジシリルアルカンヘの変換とその酸化によるケトン合成について検討を行った。1,1-ジシリルアルケンにアルキルリチウムを付加させた後生成するリチウム種をハロゲン化アルキルで捕捉することによりgem-ジシリルアルカンを得る。このものをテトラフルオロホウ酸で処理した後、フッ化テトラブチルアンモニウム、炭酸水素カリウム、および過酸化水素水を用いて酸化すると、対応するケトンが収率よく得られた。対称ジケトンの合成にも適用が可能である。 (2)α,α-ビス(シリル)置換アリル銅反応剤の調製とその求電子剤との反応 ジクロロビス(メチルジフェニルシリル)メタンにブチルリチウムを作用させた後、アリルグリニャール反応剤とシアン化銅を加えると、種々のα,α-ビス(シリル)置換アリル銅反応剤を調製できる。このものに種々の求電子剤を反応させるとγ位で選択的に反応する。この方法を用いて様々な置換基を有する1,1-ジシリルアルケンを合成することが可能となった。 (3)アリールホスホン酸を用いる酸化的ヘック型反応アリールホスホン酸をフッ化テトラブチルアンモニウムにより活性化することによりアリール基をリンからパラジウムにトランスファーさせ、生成するアリールパラジウム種を用いる反応について検討を行った。アリールホスホン酸とオレフィンを、パラジウム触媒、フッ化テトラブチルアンモニウム、および酸化剤であるトリメチルアミンオキシド存在下反応させると、対応するHeck型生成物が収率よく得られた。
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