研究課題/領域番号 |
00J03927
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
鈴木 千尋 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | リニアコライダー / 偏極電子 / 電子銃 / 高電界 / 暗電流 |
研究概要 |
次期高エネルギー線形加速器用の偏極電子源として、200kV印加型の高輝度・低エミッタンス電子銃を開発している。これまでの研究開発により、偏極電子銃への加速電圧200kVの安定印可が可能となったが、ステンレス製加速電極からの暗電流発生により、偏極電子を生成するフォトカソードの寿命が60時間程度の短さしかないという課題が残った。 そのため今年度は、偏極電子の生成時間を長く保持するための基礎研究をおこなった。電極材料としてチタン材を新たに用いて高電界印可試験をおこない、従来のステンレス電極の2倍以上の高電界が達成可能であることを確認した。1nAという暗電流が発生するのに、ステンレス電極では36MV/mであったのが、チタン電極では88MV/mという高い値を示した。これは、電極間距離1mmに対して88kVが印可可能であることを意味し、非常によい高電界性能である。 この試験結果を受けて、今後は、偏極電子銃用チタン電極の製作を計画しており、偏極電子源の長寿命化、実用化に向けて、さらに開発研究を押し進めていく予定である。 また、本研究で得られた高電界試験、および偏極電子銃開発の成果を、アメリカでおこなわれた、偏極電子源開発の国際会議(PESP2002ワークショップ、場所MIT-Bates)にて発表した。これまでにおこなったステンレス、銅、チタンに対する基礎的な高電界試験結果のまとめと、偏極高周波電子源の開発に向けた新たな偏極電子発生方法「2光子励起法」の基礎実験データを報告した。
|