研究課題/領域番号 |
00J05438
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
島田 緑 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 減数分裂 / チェックポイント / DNA複製 / 細胞周期 |
研究概要 |
減数分裂の相同組換えはDNA二重鎖切断(DSB)により開始されるが、減数第一分裂が開始するまでにDSBを修復する必要がある。私は、減数分裂相同組み換え率が低下する分裂酵母のmeu13変異株を用いて、以下の結果を明らかにした。(1)meu13変異株は減数第一分裂への進行が遅延した。(2)meu13変異株の減数第一分裂の遅延は、組換えの開始とcheckpoint rad^+遺伝子、cds1^+,減数分裂特異的なcds1^+ホモログのmek1^+に依存していた。(3)PFGEによる減数分裂特異的なDSBを検出したところ、meu13変異株ではDSBの修復が遅れていた。(4)checkpoint radとmeu13の二重変異株の胞子の生存率と組み換え率はさらに低下した。(5)相同組換え期の細胞にガンマ線照射を行い、多量にDSBを導入したところ、rad17^+に依存して減数第一分裂の開始が遅延した。(6)meu13変異株では減数第一分裂への進行が遅延するのと一致して、Cdc2Tyr15の脱リン酸化も遅延していた。以上のことから、分裂酵母では減数分裂組換え過程で生じるDSBの修復が遅れたときに、減数第一分裂の開始が遅延する制御機構が存在することが分かった。このDSBの修復の遅延は、checkpoint rad^+により感知され、cds1^+,mek1^+にシグナルが伝わり、Cdc2Tyr15の脱リン酸化を維持することで減数第一分裂の開始が遅延すると示唆される。またこの制御機構は、胞子の生存率と組み換え率を高く維持するという生物学的な意義を持つと考えられる。
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