• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ロジウム錯体触媒による芳香族ポリアセチレンの合成とその幾何構造及び高次構造の制御

研究課題

研究課題/領域番号 00J06793
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 高分子合成
研究機関北海道大学

研究代表者

曽根 岳之  北海道大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2000 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード立体規則性重合 / シス-トランス幾何構造 / ポリアセチレン / ロジウム錯体触媒 / 一置換アセチレン / 共役系ポリマー / 擬ヘキサゴナル構造 / 圧力異性化
研究概要

我々はこれまでRh錯体触媒により芳香族アセチレンが立体特異的に重合でき、選択的にシス体のポリアセチレンを与えることを明らかにしてきた。また、これらの置換ポリフェニルアセチレンは加圧によりシス体からトランス体へと異性化し、平面的なトランス共役鎖を形成することを報告してきた。本研究では、オルト位にアルキル基(メチル基又はエチル基)、パラ位にヘキシルオキシ基を有するフェニルアセチレンの重合を行った。オルト位のアルキル基はシス-トランス異性化により生成すると考えられるトランス体の安定化(フェニル基同士の立体障害の緩和)に寄与すると考えられ、加圧異性化や熱異性化による効率的なトランス体の生成が期待できる。[Rh(norbornadiene)Cl]_2触媒及び助触媒であるトリエチルアミンの存在下で重合を行い、収率30%〜35%で、クロロホルムやTHF等に可溶の赤色の固体が得られた。得られたポリマーの分子量はMn=583000と高分子量体であった。ポリマーの^1H-NMRから目的とするポリマーが得られたことが確かめられ、5.4ppm付近に観測されたシス体に特徴的なメチンプロトンのシグナルの積分強度比からシス体が優先的に生成しているが、重合中に異性化したトランス体も構造中に含んでいることが示唆された。また、オルト位のメチル基はモノマーでは2.4ppm付近に観測されたが、ポリマーでは1.8ppmへと大幅に高磁場シフトした。これはメチル基が主鎖の二重結合に接近しており、その遮蔽磁場の影響を受けているためと考えられる。このことから主鎖と側鎖のフェニル基はほぼ直交していると考えられ、フェニル基同士の立体障害の緩和の効果が期待できる。加圧前後の固体の拡散反射UVスペクトルの結果から、加圧により長波長領域の吸収が増大しており、その差スペクトルから400nm以下の短波長の吸収が減少し、670nm付近の吸収が増大していることがわかった。これは加圧によりシス体からトランス体への異性化が進行し、平面的なトランス共役鎖が生成したことを示している。この結果はESRスペクトル測定からも支持された。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 田畑 昌祥: "ロジウム錯体触媒によるヘリカル置換ポリアセチレンの合成ムカラムナー形成による色制御"高分子論文集. 59. 168-177 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 小塚 心尋: "Radiation-Induced Cis to Trans Isomerization of Poly(n-butylpropiolate) Prepared with a [Rh(norbornadiene)Cl]2 Complex as a Stereospecific Catalyst"Radiation Physics and Chemistry. 63. 59-62 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 小塚 心尋: "Columnar Assemblies of Aliphatic Poly(acetylene ester)s. Prepared with a [Rh(norbornadiene)Cl]2 Catalyst ^1H and ^<13>C NMR, X-Ray Diffraction and AFM Studies"Macromolecular Chemistry and Physics. 203. 66-70 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 中村 実: "Photoinduced Cis-to-Trans Isomerization of Poly(2-ethynylthiophene) Prepared with a [Rh(norbornadiene)Cl]2 Catalyst 1H NMR. UV. and ESR Studies"Macromolecules. 35. 2000-2004 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

URL: 

公開日: 2000-04-01   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi