研究課題/領域番号 |
00J08144
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川上 茂樹 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | タバコモザイクウイルス / 細胞間移行 / 移行タンパク質 |
研究概要 |
植物ウイルスの移行タンパク質(movement protein ; MP)は原形質連絡(plasmodesmata ; PD)を介してウイルスゲノムを感染細胞から非感染細胞へ伝播する役割を担っていると考えられている。しかし、そのウイルスの移行機構については詳細な解析がなされていない。そこで私はウイルスのコードするMPが宿主細胞内で翻訳後修飾を受けタンパク自身の安定性や局在性を変化させていることに着目し様々なアプローチを試み新規の成果が得られた。先ずMPは他のウイルスタンパク質である複製酵素タンパク質や外皮タンパク質と比べて安定性の低いタンパク質であり、その分解は二つの翻訳後修飾すなわちMPのリン酸化が間接的に安定をもたらし、直接的にはMPのユビキチン化によるユビキチン-プロテオソーム系で行われていることが近年報告された。そこで私はMPのユビキチンサイトの決定を試みた。MPはリン酸化を受けて安定化することからMPのリン酸化サイト・37セリン残基の近傍にユビキチンサイトがあると予想しMPの欠失変異体を作成し解析を行ったところ34,38そして41番目のいずれかのリシン残基がユビキチンのターゲットサイトであることが分かった。また、この近傍への修飾によりタンパク質の局在が決定されていることも明らかにした。また、マルチホトン・共焦点顕微鏡を用いたtime-lap解析により感染細胞におけるウイルスの細胞間移行機構を明らかにした。ウイルスは先ず始めに小胞体(ER)の膜の上にウイルス核酸とMPからなる複合体を感染中期(14hpi)までに確立しアクトミオシン運動系により細胞内を移動し細胞の表面に移行した。その後ゆっくりと細胞膜上を移行してPDに到達する。PDに到達したウイルス複合体はゆっくり時間を懸けてPDを押し広げながら隣接細胞へ通り抜けウイルスの細胞間移行を感染後期(18hpi)に確立していることを明らかにした。ウイルスの感染過程をリアルタイムで観察を行ないウイルスの動的機構を明らかにしたのは新規の発見である。
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