研究課題/領域番号 |
00J08193
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
農業土木学・農村計画学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小林 幹佳 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | コロイド / 懸獨液 / 分散系 / 凝集 / 乱流 / フロック / 破壊 / 強度 |
研究概要 |
本研究の目的は、水処理などの固液分離における獨質成分の凝集操作の制御や水圏での懸獨粒子の輸送過程の予測において重要となるフロック(コロイドの凝集体)の形成・破壊過程を、理論の構築および標準コロイド粒子と基準化された流れ場で構成される実験系における測定を通して明らかにすることである。本年度の研究により得られた知見は以下の通りである。 1.基準化されたラシュトン型撹拌槽内の乱流場において、標準的なポリスチレンラテックス粒子の凝集測度を単純な塩である塩化カリウム溶液の濃度と攪拌強度の関数として測定した。測定結果から得られた粒子の捕捉効率を、既往に報告されている軌道理論による剪断流中での捕捉効率と比較・検討した。その結果、両者が、臨界凝集値の塩濃度依存性および急速凝集速度の攪拌強度依存性の2点において定性的に一致することを明らかにした。この一致は乱流のコルモゴロフスケール以下の領域では粒子間の衝突過程が近似的に剪断流中のものとして扱いうることを意味する。 2.流れ場において存在しうる最終的なフロック径を決定する上で重要となるフロックの破壊強度を評価する実験系を設定した。この系で得られたラテックスフロックの破壊強度は、コロイドプローブ型原子間力顕微鏡による直接測定の結果から得られたラテックス粒子間の付着力と同程度であった。このことはフロック強度が粒子間の付着力で決まることを裏付けるものである。また、設定した実験を土壌フロックの強度測定に適用し、溶存イオン種の違いによるフロック強度の違いを定量的に評価可能であることを確認した。
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