研究課題/領域番号 |
00J09672
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
溝下 倫大 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 液晶 / 物理ゲル / 異方性ゲル / 水素結合 / 自己組織化 / 自己集合 / 電気光学特性 / 光重合 |
研究概要 |
室温ネマチック液晶と水素結合性ゲル化剤からなる液晶ゲルにおいて、構成成分の最適化および複合構造の制御によって優れた電気光学特性を得ることができた。ランダムな複合構造を有する液晶ゲルを用いた光散乱型表示材料の開発を行った。ネマチック液晶中に細かくランダムに分散した網目構造を形成し、効率的に液晶のドメイン化を促進するゲル化剤としてオリゴアミノ酸誘導体を設計・合成した。この分子を用いて形成したネマチック液晶ゲルは、比較的低い電圧で電場に対して応答し、光散乱-光透過状態間での高い表示コントラストを示した。一方、ツイステッドネマチック(TN)型表示素子に充填するネマチック液晶ゲルの構成成分を最適化することで、ネマチック液晶の配向にそった繊維状会合体の形成に成功した。この配向した複合構造をもつネマチック液晶ゲルは、低電圧駆動、高速応答、高コントラストなどの優れた電気光学特性を示した。制御された複合構造の導入が、液晶の電気光学機能の制御・向上への有効なアプローチであることを示した。 重合部位を有する新規水素結合性ゲル化剤の合成に成功した。この重合性ゲル化剤をスメクチック液晶と複合化することで、スメクチック液晶の分子集合構造を反映した配向した繊維状あるいは格子状会合体を形成した。ゲル化剤繊維の配向構造を光重合によって固定化することができた。さらに、配向構造を有する重合体を表面に固定化した液晶セルに加熱処理を加えることで、液晶の配向変化を誘起することができた。分子の自己組織化によって形成される配向構造を重合によって固定化・安定化するというプロセスを用いることで、新しい液晶配向制御への展開が可能となった。
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