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QCAS法の開発と遷移金属原子による触媒反応への応用

研究課題

研究課題/領域番号 00J09762
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 物理化学
研究機関東京大学

研究代表者

中尾 嘉秀  東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2000 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード大規模分子系 / 電子状態理論 / 電子相関 / 局在化軌道 / 電子励起 / Moller-Plesset2次摂動法 / Local MP2法 / 並列化プログラム
研究概要

大規模分子系に対する高精度理論計算は分子サイズの5乗以上に依存して計算コストが増大するために非常に困難である。そこで、局在化軌道を用いた電子状態理論が動的電子相関を低コストで効率的に取り込むことができるため、近年興味が持たれている。本来、動的電子相関は電子同士の近接効果から生じるため、分子全体に拡がった軌道より局在化した軌道を用いた方が効率的に取り込める。計算コストの面から考えると、その効果はAtomic orbitals(AO)積分からMolecular orbitals(MO)積分への積分変換に顕著に表れる。分子全体に拡がったcanonical軌道を用いた積分変換では、基底関数サイズの5乗に依存して計算コストが増大するが、局在化軌道の場合はより低いコストで積分変換が可能である。しかしながら、局在化軌道を用いた電子相関エネルギーを見積もるためには大きな計算コストを必要とするため、効率と精度の両方を兼ね備えた理論とプログラムが必要とされている。そこで、本研究では局在化軌道を用いたMoller-Plesset2次摂動法(Local MP2法)とその並列化プログラムの開発を行った。電子相関を見積もる際に、電子相関の局所性を利用してoccupied軌道から近接するvirtual軌道にのみ電子を励起させる。occupied軌道から2.0Å離れたvirtual軌道までを含めた結果、タキソールで10%程度のvirtual軌道を用いるだけで電子相関の約98%を見積もり、計算時間は通常のcanonical MP2法の10分の1以下となり、非常に効率よく電子相関を取り込むことができた。その他の分子に対しても、通常のcanonical MP2法の98〜99%の電子相関を見積もることが明らかになった。また、本研究で開発されたプログラムは完全に並列化されており、2000基底を含む分子系まで適用が可能である。局在化軌道を用いた摂動法の理論と並列化プログラムの開発により、大規模分子系への高精度理論計算の道を拓いた。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2024-03-26  

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