配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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研究概要 |
すべてのタンパクを大腸菌発現系より精製しさらに効率のよいin vitro系を開発したところ、Smt3のポリ化が検出された。そこでポリ化サイトの同定を試みた。Smt3のN末に3つ存在するコンセンサスサイト(K11,K15,K19)の3つのリジン残基を同時にアルギニン残基に変換したものを作製し大腸菌発現系によって精製した。この精製蛋白質を用いて反応を行なうとSmt3のポリ化がおこらなくなった。さらにK11,K15,K19それぞれの単独変異体を作ったところK15Rの変異では(K11R, K15R, K19R)同様、ポリ化がおこらなくなっていた。よって、主に15番目のリジン残基を介してポリ化が行なわれていることがわかった。Ull1のホモログであるNfi1はin vivoでの基質がわからないため、E3として証明できていなかったが、大腸菌より精製したタンパクを用いてin vitroでの活性を調べてみた。基質としてはUll1の基質であるCdc3を用いた。Cdc3のSmt3化はNfi1の量に依存して促進され、Ull1同様に、Nfi1もE3活性を有していることが明らかとなった。またNfi1やUbc9自身もSmt3によって修飾されていることがわかった。Ull1の制御機構のひとつとして局在の制御が考えられる。Ull1はM期になるとバッドネックに局在しセプチンをSmt3化する。このバッドネック局在はUll1のC末端440a.aを削ることによって失われ、核に蓄積した。それと同時にCdc3のSmt3化もみられなくなった。しかし、このC末端を削ったUll1(ΔC440)を大腸菌で発現させるとin vitro系でCdc3のSmt3化を促進した。よって新規のin vivoでのUll1の制御を解析できる変異体の同定に至った。
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