研究課題/領域番号 |
00J09983
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
石田 宗之 東京工業大学, 大学院・理工学研究科(理学系)・基礎物理学専攻・岡真研究室, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ハドロン分光学 / スカラー・メソン / σ中間子 / カイラル対称性 |
研究概要 |
これ迄ハドロンの分類は非相対論的なSU(6)_<SF>対称性に基づいてなされ、30年来成功裏に進展してきた。ところが、近年、σ中間子9重項の発見をはじめとして従来の分類法の枠外の粒子が多数発見され、低エネルギー領域のハドロン分光学は深刻な困難に直面している。 この困難は、従来の分類法ではQCDのもつ相対論的対称性の極限とも云うべきカイラル対称性が考慮されておらず、非相対論的量子力学の枠内に留まっていることに原因がある。私はこの困難を克服すべく共同研究者と共にU^^~(12)_<SF>対称性に基づくハドロンの相対論的新分類法を提案した。[1]新分類法では、これ迄のハドロン準位に加えてσ中間子を含む新しいカイラル粒子の存在が予言され、カイラル対称性の線形表現が実現している。qqqバリオンでも旧分類法ではその質量が軽い為に説明できなかったRoper N(1440),Λ(1405)はカイラル粒子として自然に解釈できる。 新分類法は重軽クォーク中間子系でも新しいカイラル粒子の存在を予言する。私は共同研究者と共にZ°崩壊データの解析を行い、擬スカラーB中間子のカイラルパートナーであるスカラーB_0^x、及び、ベクトルD^*中間子のカイラルパートナーである軸性ベクトルD^x_1の存在と無矛盾な結果を得た。さらにB_0^x, D_1^xの質量と崩壊幅が、カイラル対称性と重クォーク対称性から予言されるUniversalityの関係式を満たすことを指摘した。[3] πp散乱振幅の高エネルギーでの振る舞いは従来lnνに比例するのか、(lnν)^2に比例するのか知られていなかったが、私は共同研究者と共に、有限エネルギー和則を用いて低エネルギーでの散乱断面積の実験値とのconsistacyを調べることで、これが(lnν)^2に一意的に決定される事を示した。[2]
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