研究課題/領域番号 |
00J60708
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
南保 明日香 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | Epstein-Barrウイルス / バーキットリンパ腫 / EBER / インターフェロン / アポトーシス / PKR |
研究概要 |
本研究において、種々のバーキットリンパ腫(BL)細胞株を用いて種々の解析を行った結果、1.EBウイルス(EBV)がウイルス感染細胞において、インターフェロン(IFN)-αが誘導するアポトーシスに対する抵抗性を賦与すること、また、2.EBVがコードする小RNA(EBER)が、IFN-αが誘導するアポトーシス抵抗性に関与する責任遺伝子であること、3.EBERはセリン/スレオニン型キナーゼPKRの活性化、さらにその基質であるeIF-2αおよびIκBαのリン酸化を阻害することによってIFN-αが誘導するアポトーシス抵抗性を示すこと、4.細胞内において、EBERがPKRと結合すること、またPKR活性の抑制にはPKRとの結合が必須であることを明らかにした。 従来、EBV感染上皮細胞におけるEBV遺伝子の発現パターンは、BLと同様であることが知られている、しかしながら、上皮細胞におけるEBERの役割は明確ではない。そこで、ヒト小腸由来上皮細胞株Intestine 407細胞株をモデルとして用いて、以下に示す種々の解析を行った。 第一にEBV感染クローンを構築し、この細胞株についてIFN-α処理を行い、フローサイトメトリーを用いたSubG1期アポトーシスアッセイを行った。さらに、EBER遺伝子を導入した細胞株を用いて同様の解析を行った。さらにこれらの細胞株について、EBV感染およびEBERがPKR活性化に与える影響を調べた。 その結果、EBVは上皮細胞において、1.IFN-αが誘導するアポトーシスに対する抵抗性を賦与すること、また、2.EBERがIFN-αが誘導するアポトーシス抵抗性に関与する責任遺伝子であるということ、3.EBERはPKR経路を阻害することにより、IFN-αが誘導するアポトーシス抵抗性を示すことを明らかにした。
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