研究課題/領域番号 |
01010035
|
研究種目 |
がん特別研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
永田 和宏 京都大学, 胸部疾患研究所, 教授 (50127114)
|
研究分担者 |
渡辺 正己 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (20111768)
畑山 巧 京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (10094484)
大塚 健三 愛知県立がんセンター研究所, 放射線部, 研究員 (40150213)
平岡 真寛 京都大学, 医学部, 講師 (70173218)
矢原 一郎 東京都臨床研, 細胞生物, 部長 (60109957)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
1989年度: 18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
|
キーワード | 温熱療法 / 熱ショック蛋白質 / 熱耐性 |
研究概要 |
当研究班の目的は、温熱療法の際に出現する熱耐性の機構を探り、それを基礎として熱耐性誘導を抑えること、もって温熱療法のより効果的な運用方法を探ることにある。そのような目的のため、熱耐性を担っていると考えられている熱ショック蛋白質に焦点を絞り、熱ショック蛋白質の誘導機構、また熱ショック蛋白質の誘導阻止、および温熱感受性の修飾剤の効果を探ることを当面の目標にしている。 本年度の成果として、次のようなものがあげられる。 植物フラボノイドの一種が、熱ショック蛋白質の発現を特異的に阻害することを発見した。誘導剤の報告は多いものの、阻害剤についてはこれまで報告されたことがなく、温熱療法の効果的運用という側面からきわめて興味深い。今後、このフラボノイドが熱耐性の誘導を抑えるか否かについて検討を加える予定である。 新しい2つhsp(hsp37,hsp40)が見つかった。また、主要hspであるhsp70を発現していない変異株が分離され、hspと温熱耐性との関係をさぐる上で、興味深い細胞になると期待される。また、細胞質のステロイドホルモン受容体がhsp90を介してアクチンと相互作用することが示され、遺伝子発現におけるhsp90の重要性が再確認された。 hspが温熱耐性発現にどの様な機構で関与するのか、またそれを抑えるには何が有効なのかを、今後も検討していきたい。
|