研究課題/領域番号 |
01010061
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
奥村 康 順天堂大学, 医学部, 教授 (50009700)
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研究分担者 |
藤原 大美 大阪大学, 医学部, 助教授 (70116094)
吉田 孝人 浜松医科大学, 教授 (90041847)
佐藤 昇志 札幌医科大学, 講師 (50158937)
垣生 園子 東海大学, 医学部, 教授 (30051618)
白井 俊一 順天堂大学, 医学部, 教授 (30115860)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
1989年度: 13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
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キーワード | レトロウイルス / HVG / NK / パーフォリン / CD4 / ILー2レセプター |
研究概要 |
腫瘍発生に関与する宿主側の主に免疫要因の解明に関する成果を挙げた。異常な免疫反応の遷延と、悪性腫瘍の発生、さらにはレトロウイルスの関与に関し、HVG(Host Versus Graft)の動物モデルを開発し、自己免疫の発症からリンパ腫発生までの詳細な細胞病理学的解析を行った。また、自己免疫のモデルマウスMRLにおいて発生するリンパ腫の表面形質の解析から、胸腺に存在するリンパ腫の起源となる特殊な細胞群を同定した。宿主の自然免疫系の発癌制御機構の解析においてNK細胞の標的分子の解析を進め、それらの分子と反応する各種モノクローナル抗体の作製に成功した。そして、NK反応を阻止し得る新たな抗体の作製にも成功した。また、自然免疫系の担い手の一つである多形核白血球がいかに制癌に関与するかをラットの多形核白血球に対するモノクローナル抗体を用いて明らかにした。自然免疫系のもう一つの主役である補体に関し、成人T細胞白血症のモデルにおいて、レトロウイルス感染がいかに補体の活性化と関係があるかを調べた。宿主のキラー細胞の標的融解機序の解明に関して、ILー2レセプター特に高親和性のレセプターの分子免疫学的解析を進め、CD8陽性細胞群のある亜群はILー2レセプターを介し、標的融解物質の産出増強が起きることを明らかにした。また、生体内における自然腫瘍抑制機構に関連し、T細胞の胸腺内における自然死(アポプトーシス)を調べ、いかなる機構でDNA切断現象が誘導されるかを解明した。また、抗腫瘍の宿主免疫反応において、CD4細胞を中心とした細胞間ネットワーク機構が存在することも明らかにした。
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