研究課題/領域番号 |
01010083
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)東京都臨床医学総合研究所 |
研究代表者 |
鈴木 紘一 東京都臨床医学総合研究所, 遺伝情報研究部, 部長 (80011948)
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研究分担者 |
野田 亮 理化学研究所, ライフサイエンス筑波研究センター, 研究員 (30146708)
蛯名 洋介 徳島大学, 酵素科学センター, 教授 (00112227)
山本 正幸 東京大学, 理学部, 教授 (40114706)
宇野 功 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (60114401)
野沢 義則 岐阜大学, 医学部, 教授 (10021362)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
19,200千円 (直接経費: 19,200千円)
1989年度: 19,200千円 (直接経費: 19,200千円)
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キーワード | 細胞増殖 / シグナル伝達 / リセプター / プロテインキナーゼC |
研究概要 |
細胞表面に入力したシグナルが遺伝子の発現を調節するまでの過程を種種のステップに分け、各段階に関与する酵素の構造と機能をまず解明し、酵母系の知見を対比参考にしつつ各段階を再構成し、細胞のシグナル伝達機構を解明する2Cを目標に研究を展開し、今年度はその初年度である。リセプターの次のステップの解明のため、インスリンリセプターとグルコーストランスポーターを結ぶ因子の分離を試みた。両者を発現しているがインスリンに反応しない細胞を分離し、これを用いて検索をしている。リセプターの下流に位置するGタンパク質はNIH3T3を正常に復帰させるKrev1と相同性が高く、Gタンパク質とKrev1の機能を同時に検討した。GTP結合部位、エフェクター結合部位、膜結合部位に変異を導入するとKrev1の活性は著しく低下したが、Gly-12をValへ、Gln-63をGluに変換したものは逆に活性が上昇した。ホスホリパーゼCについては、新しい分子種(IV,γ2)を同定し、構造を決定すると共に、I〜IVのホスホリパーゼCについて活性発現に必須な2つの部位と、活性の修飾に必要なガン遺伝子に類似の部位を同定した。ホスホリパーゼCによって生じるジアシルグリセロールの産生は一相性であるが、細胞では2相性となりホスフアチジルコリンに由来するジアシルグリセロールの存在が証明された。Cキナーゼの分子種間の差を遺伝子の発現を目印に調べ、γがTRE-CATの発現を誘導しないことを発見した。Cキナーゼ分子種間で見出された最初の差であり、詳細な検討を進めている。Cキナーゼの下流で遺伝子発現を制御するFOSはJUNと複合体を形成して作用することを発見し、またFOSと類似性が高く免疫で交叉を示すタンパク質FRA2を見出した。酵母の系でもCAMPを介する系、形態異常を示す系でシグナルの伝達と制御を調べている。
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