研究課題/領域番号 |
01015005
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
竹村 健 北海道大学, 応用電気研究所, 助教授 (20001688)
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研究分担者 |
太田 信廣 北海道大学, 応用電気研究所, 助手 (70113529)
進道 善雄 北海道大学, 応用電気研究所, 助教授 (10001702)
中島 進 旭川医科大学, 付属病院汪術部, 助教授 (70091577)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1989年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 光物理化学的療法 PDT / ポルフイリン誘導体 / 光増感剤のりん光 / 一重項酸素 |
研究概要 |
本年度は研究目的に従い以下の項目について研究を実施した: (1)光増感色素類の光物理化学的性質の基礎的研究ー吸収、けい光、りん光スペクトルおよびりん光(励起三重項状態T1の)寿命の測定:種々のポルフイリン誘導体およびそれらの金属誘導体(約100種)および種々のフタロサイアニン誘導体およびそれらの金属誘導体(約10種)について通常の溶液中における測定と細胞組織内に近い状況下と思われるセルローズに吸着させた光増感剤のT_1の寿命およびりん光スペクトルの測定を行った。 (2)上の(1)の結果としてT_1の寿命の比較的長いものについて癌組織をもつハムスターによる光物理化学的療法PDTの生体実験を行い癌治療に対するPDTの効果がT_1の寿命と相関のあることを見出した。 (3)(2)における動物(ハムスター)の腫瘍組織および種々の細胞組織内での光増感剤のT_1の寿命およびけい光、遅延けい光スペクトルの測定;この実験結果の解析から色素の種々の結合部位における溶存酸素の拡散速度に対する知見、換言すれば一重項酸素の生成速度に対する知見を得ることができた。 (4)実験精度向上および簡素化のための装置開発を行った。 (5)in vivo実験を反映するようなin vitro実験系の確立をめざし研究を行った:例えば流動性の均一溶液中におけるin vitro実験結果からは実際の生体組織で起るであろう結果を予測できないと思われる。本研究においてはまず手始めにヒトアルブミン中の光増感色素類のりん光挙動を研究し、(i)光照射にともなうりん光の変化、(ii)濃度依存性(iii)りん光寿命とりん光変化との関係を明らかにし、ヒトアルブミン中における光増感剤のりん光の動的挙動の解明がin vivo系におけるPDT効果を予測する良いモデルになることを見出した。
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