研究課題/領域番号 |
01015021
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西澤 誠 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30192248)
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研究分担者 |
後藤 直彰 東京大学, 農学部, 教授 (70011989)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1989年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 核内癌遺伝子 / ロイシンジッパー / maf癌遺伝子 / レトロウイルス |
研究概要 |
vーmaf遺伝子の構造と機能の関係を明らかにするため部分欠失、点変異を持つ変異遺伝子を作成し、レトロウイルスベクターに組み込んで細胞に感染させ、細胞癌化能を検定した。結論としてはmaf遺伝子産物に特徴的なロイシンジッパー構造とそのアミノ末端側の塩基性アミノ酸に富む領域が細胞癌化能に必須である事が明らかになった。またcーDNAクローニングによって2つの関連遺伝子mafBおよびmafKを同定しその部分構造を決定したところvーmafにおいて機能的に重要な部分が最も良く保存されていた。同じ部分はヒトのcーmaf遺伝子でも良く保存されていた。またcーDNAクローニングの結果からcーmaf遺伝子産物のアミノ末端がほぼ確定し、cーmaf遺伝子産物は約40kdの蛋白と推定されている。一方、ロイシンジッパー構造から予想される遺伝子産物の2量体形成の確認が難航している。現在ではmaf遺伝子産物はfos遺伝子産物と同様、他の蛋白質と2量体を形成する可能性も充分考えられる。maf遺伝子産物はおそらく2量体の形でDNAに結合すると考えられるので結合するDNA配列を決定し、支配下にある遺伝子を同定する上でこの点は極めて重要である。産物の核への局在を確認するためにもmaf遺伝子産物に特異的な抗体が必要であり、現在モノクローナル抗体の調製を急いでいる。またcーmaf遺伝子のプロモーターと思われる部分が同定され、その塩基配列からサイクリックAMPによるcーmaf遺伝子の発現制御の可能性が示唆され、この点も解析を急いでいる。
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