研究課題/領域番号 |
01015059
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
杉山 治夫 大阪大学, 医学部, 助手 (70162906)
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研究分担者 |
相馬 俊裕 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
三宅 正剛 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
小守 寿文 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
岡 芳弘 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1989年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | Abelsonウイルス / ts mutant |
研究概要 |
軟寒天中でのコロニー形成能が、温度感受性を示すAbelsonウイルスの温度感受性変異株(ts mutant)7株の分離に成功した。不思議なことに、このts mutantのtyrosine kinase活性は、温度感受性を示さなかった。このts mutantの変異を解析するために、ウイルス・ゲノムをクローニングしたが、ゲノム全体をsequencingし、変異部位を見い出すことは、非常に困難であるので、まず変異部位のおおよその位置を決定するために、ts mutantのウイルス・ゲノムを制限酵素でいくつかのDNA断片に分け、各DNA断片を、wild typeのゲノムの相当位置に交換挿入し、wild typeにts性を付与させうるDNA断片を決定することを試みた。ts mutantのいろいろのDNA断片を挿入されたviral genomeを作製し、NIH 3T3細胞にtransfectしたが、実験初期は、ほとんど、transformantが得られなかった。そこで、MoーMuLVのゲノムDNAをcoーtransfectionしたところ、trasformatが効率よく得られるようになった。ts mutantのwhole genomeをtransfectしたNIT 3T3細胞は、軟寒天中でのコロニー形成能が温度感受性を示したので、ts mutantのもつts性のトランスフォーメーション能は、共存するHelper virusであるHixの影響によるのではなく、Abelsonウイルスのゲノム上に存在するgeneによることが確定した(これまでは、Hixがts性の原因である可能性が常に存在していた)。現在、上記のハイブリッド・ウイルスを用いて、ts性を付与するDNA断片を決定しつつある。
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