研究課題/領域番号 |
01015064
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡田 全司 大阪大学, 医学部, 助手 (40160684)
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研究分担者 |
小倉 剛 徳島大学, 医学部, 教授 (00028490)
桝野 富彌 大阪大学, 医学部, 講師 (20135677)
川瀬 一郎 大阪大学, 医学部, 助手 (10161324)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1989年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | ILー6 / キラーT細胞分化因子(KHF) / 生体内抗腫瘍効果 / 生体内キラーT分化 / 遺伝子クローニング / ILー6遺伝子導入癌細胞 / ヒトT細胞ハイブリドーマ / 腫瘍特異的キラーT |
研究概要 |
1.ILー6によるin vivoキラーT(Tc)細胞分化機構の解析;マイトマイシン処理FBLー3白血病細胞をC57BL/6マウスにiーp投与し、1日後よりヒトrILー6(5×10^4u/日)をi・p投与するとリンパ節、PECに腫瘍特異的なTcが誘導された。すなわちILー6は生体内Tcの分化に重要な役割を果たすことが示された。 2.ILー6の生体内投与による抗腫瘍効果及びその機構の解析;viableFBLー3をi・p投与しヒトrILー6を同様に6日間投与すると16匹中15匹(94%)と高い完全治癒率が認められた。この治癒マウス脾細胞よりMLTCにて、正常マウスでは誘導されない腫瘍特異的Tcが誘導された。さらに大量のFBLー3を治癒マウスに再接種すると生体内で強い腫瘍特異的CD8^+Tcが誘導され、腫瘍は拒絶された。一方、正常マウスではTcは誘導されず全例死亡した。すなわち、rILー6生体内投与による抗腫瘍効果はTcの分化誘導を介して発揮されることが示された。 3.ILー6遺伝子導入癌細胞による抗腫瘍効果の解析;低免疫原性のRL♀8lymphoma(Balb/c由来)にヒトILー6cDNAをレトロウイルスベクターを用い移入した。このILー6遺伝子導入癌細胞はヒトILー6を産生し、これを同系マウスにi・p投与すると50%のマウスで完全治癒が認められた。この抗腫瘍効果はTc誘導を介して発揮された。この方法はより強い抗腫瘍効果を得る新しい方法として発展が期待される。 4.KHFー1の精製cDNAクローニング;KHF産生ヒトTハイブリドーマ24Aの大量培養上清より種々のHPLCカラム、SDSーPAGEを用い精製し25Kdと18Kdの二本のバンドを得た。oocyte注入法にて1.6KbmKNA分画にKHFmRNAが含まれ、これよりcDNAライブラリーを作製した。これを再びRNAに翻約しKHFcDNAを解析中である。またKHFは生体内肺癌転移抑制効果を示した。
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