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家族性大腸ポリポーシス由来の大腸がんを用いたがん抑制遺伝子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 01015079
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

笹月 健彦  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50014121)

研究分担者 木村 彰方  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (60161551)
西村 康治  九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (10156119)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1989年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
キーワード家族性大腸ポリポーシス / 高発がん性遺伝性疾患 / 腺腫 / 大腸がん / がん抑制遺伝子 / 微少核融合法 / p53遺伝子
研究概要

高発がん性遺伝性疾患である家族性大腸ポリポーシス由来の大腸がんでは、第5、14、17、18、22の各染色体に高頻度のヘテロ接合性の消失が認められ、これらの染色体上にはがん抑制遺伝子の存在が示唆されている。そこで、本症由来の大腸がんを用いて、発がんに抑制的に作用する遺伝子の解明を目的として以下の成果を得た。
1.片側の第18番染色体に異常がある大腸がん細胞株HCT116にヒト胎児線維芽細胞由来の第18番染色体を微小核融合法により導入した。得られたクローンHCT116ー4とHCT116ー5とについて、ヌードマウスにおける造腫瘍性、軟寒天培地におけるコロニー形成能、in vitroにおける細胞増殖速度および血清要求性を比較検討した。いずれの腫瘍としての特徴についても明らかな差は認められなかった。この第18番染色体の効果について、さらに検索する目的にて、大腸がん細胞株SW620にも上記染色体を導入し、同様の解析を行なっている。
2.本症由来の大腸がんおよび非遺伝性大腸がんでは、第17染色体短腕におけるヘテロ接合性の消失が高頻度に認められており、この座位に位置するp53遺伝子が、がん抑制遺伝子の候補として注目されている。p53cDNAをプローブとしてRFLP解析を行なった結果、ヘテロ接合性の消失が、本症由来の腺腫14%(3/23)、大腸がん56%(5/9)および、非遺伝性の大腸がんで43%(3/7)と高頻度に認められた。また、残存するp53遺伝子についてエクソン5から7の領域の塩基配列を検索し,本症由来の腺腫で2例(1例は13塩基の欠損、1例は点突然変異)、大腸がんで1例(点突然変異)について変異を同定した。以上の結果は本症における腺腫の形成およびがんへの進展にもp53遺伝子が重要な役割を果している可能性を示唆している。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Masayuki sasaki: "Loss of Constitutional Heterozygosity in Colorectal Tumors from Patients with Familial Polyposis Coli Those with Nonpolyposis Colorectal Carcinoma" Cancer Research. 49. 4402-4406 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Masayuki Sasaki: "Kーras Activation in Colorectal Tumors from Patients with Familial Polyposis Coli" Cancer.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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