研究課題/領域番号 |
01015083
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
阪口 薫雄 佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (70192086)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1989年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | Bリンパ腫特異的遺伝子 / B細胞活性化 / B細胞cDNAライブラリー |
研究概要 |
B細胞特異的cDNAライブラリーからB細胞特異的遺伝子200クローンが選別されている。その中から更に10クローンを解析中である(Sakaguchi et al.1986)。現在、最も解析が進んでいる遺伝子はmbー1遺伝子と名付けられ、そのcDNAクローンの構造とその発現の特異性を発表している(Sakaguchi et al.1988)。mbー1遺伝子産物に対する特異的抗体を作成することに成功し、Bリンホーマ細胞での同定によって、分子量約34,000の膜貫通型糖タンパクであることが確認されている(Matsuo et al.投稿中)。本年度では、更に、このMBー1タンパクがB細胞膜表面上で、lgMレセプターと特異的に結合している可能性が示唆され、Bリンパ腫のトランスメンブランシグナリングに重要な働きをしている可能性が示された。 更に、このmbー1遺伝子の染色体上での構造をBalb/c liver DNAコスミドライブラリーから遺伝子クローニングを行い決定した。その結果、mbー1遺伝子は5つのエクソンから成り、そのプロモーター領域は、B細胞腫瘍でトランスローケーションに深い関係を持っているBcl1遺伝子のそれと高い類似性があることが明らかにされた。 また、Southern blot解析でmbー1遺伝子にはさらにもう1つ非常に高いホモロジーを示すDNAシークエンスが存在することが示された(Kashiwamura et al.投稿中)。この結果は、lgMレセプターに結合する新たなMBー1関連遺伝子の存在を示唆するものであり、これらの分子の解析によって、B細胞増殖、活性化に関するレセプターの機能的構造の全貎が明らかにされることが期待される。
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