研究課題/領域番号 |
01015095
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
今井 浩三 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60117603)
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研究分担者 |
谷内 昭 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50045324)
杉山 敏郎 札幌医科大学, 医学部, 助手 (00196768)
辻崎 正幸 札幌医科大学, 医学部, 助手 (50217311)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1989年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | モノクローナル抗体 / 抗イディオタイプ抗体 / CEA / イディオタイプネットワーク / 抗原のインターナルイメージ |
研究概要 |
Carcinoembryonic antigen(CEA)分子上の糖鎖およびペプチド鎖抗原に関するidiotype network systemを検討した。その結果、抗原結合部位上に存在するidiotopeを認識する抗イディオタイプ(Id)モノクローナル抗体(MoAb)(Ab2)を用いて誘導された数種の抗・抗Id抗体(Ab3)の中には、もとの抗原、CEAに反応する抗体Ab1 like Ab3のpopulationが存在していた。言いかえると、得られた抗Id MoAb(Ab2)の中にCEA糖鎖抗原あるいはペプチド抗原のinternal imageが存在する可能性が示唆された。抗Id MoAbを用いたidiotype mappingは抗体上の抗原結合部位のfine structureを知る上で有用であるとともに抗原のinternal imageの解析に有用な手段として利用されると考えられる。 最も注目すべきは、抗Id抗体が癌患者に対する治療法のひとつとして応用し得る点にある。従来の抗腫瘍関連抗原MoAbは単独投与あるいは抗癌剤などをconjugateして投与し、直接腫瘍に結合させたのち、CDC、ADCCおよびADMC等の機序により抗腫瘍効果を期待するか、conjugateした薬物効果を期待するものであった。これに対し抗Id抗体による治療は、直接腫瘍に向けられたものではなく、抗Id抗体により生体にimmunomodulationを与えることにより、腫瘍特異的な免疫応答を誘導し抗腫瘍効果を発揮する。この場合、ウィルス等をモデルとしたいくつかの報告にあるように、抗原特異的なCTL、helper T cell、DTH(delayed type hypersensitivity)などの誘導も期待される。
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