研究課題/領域番号 |
01015104
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
糸川 秀治 東京薬科大学, 教授 (60057304)
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研究分担者 |
塚越 茂 癌研究会癌化学療法センター, 副所長 (60085644)
森田 博史 東京薬科大学, 助手 (70220069)
一柳 幸生 東京薬科大学, 助手 (80218726)
竹谷 孝一 東京薬科大学, 助教授 (20120149)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1989年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 抗腫瘍活性物質 / 環状ペプチド / 茜草根 / RAー700 / 抗腫瘍活性スクリーニング / 構造活性相関 |
研究概要 |
近年、環状ペプチド系の抗腫瘍活性物質が数多く単離されてきている。当研究室のRA系化合物もその一種であり、特にRAー700については、現在臨床試験を受けている。本化合物の全合成もすでに我々の手で完成され、今はそのアプローチの簡略化及び合成途上における種々の化合物に活性を見出すべく努力を傾けている。すなわち、2分子のNーメチルチロシンがペプチド結合し、さらにまた互いにエーテル結合をしたジフェニルエーテル部分を含んでおり、特にこのエーテル結合を有する環状構造が、活性の発現には不可欠であることが判明しているため、この部分のより簡便な合成法を検討している。まず第一に従来法のUllman法、TTN試薬を用いる閉環法等多岐に亘る方法があるが、そのいずれの方法においても、収率の点においてまだ問題が残されている。 さらに、南米より収集した検定試料についても、種々検討を続けており、その中から将来有望と思われる新化合物も見出され始めている。まず、トウダイグサ科の植物は、発がん因子のphorbol型ジテルペンを含むことで有名である。同科のCroton cajucaraやEuphorbia lathyrisからは、数種のジテルペン系の化合物を得ているが、その中の一種には、抗腫瘍活性を認めている。また、アカネ科のPalicourea marcgraviiからは、新規のインドール系アルカロイド配糖体を得たが、本成分の抗腫瘍活性については現在検討中である。 また、イチョウの果皮より抗腫瘍活性物質として、長鎖フェノール類を単離・構造決定することができた。さらに、本化合物の誘導体を種々作成して構造活性相関を試み、天然物より抗腫瘍活性の強い化合物を得た。 一方において、中国産の別種のアカネについても検討を加え、ナフトキノン、アントラキノン、トリテルペン等の新規化合物を単離・構造決定することができた。これらの成分については、現在活性を検討中である。
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