研究課題/領域番号 |
01015116
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
根本 信雄 癌研究会, 癌研究所・実験病理部, 研究員 (10085631)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 発がん物質の代謝 / チトクロームP450 / 初期肝細胞培養系 |
研究概要 |
発癌物質への感受性とそれを代謝する能力との相関性が明らかにされているのは、芳香族炭化水素を代謝するマウス肝臓のP450系酵素と肺あるいは皮膚癌発生との関係である。本研究では、肝細胞初代培養系を用いて個体レベルで芳香族炭化水素処理によってP450遺伝子の発現が誘導される応答性と誘導されない非応答性のマウスを用い、AHH(ベンツピレン水酸化酵素)とP450遺伝子の転写段階での発現制御の違いを検討した。 芳香族炭化水素処理後早期に応答性マウスでは用量依存性に活性誘導があった。個体レベルでは誘導が無い非応答性マウスの肝細胞でも誘導が認められたが、誘導は培養開始3〜4日後に遅れて起こった。AHH活性誘導は細胞が培養開始から絶えず誘導剤に暴露されている必要はなく、数日経過してから添加しても高い誘導が認められた。このことは、培養の経過と共に細胞側の反応が変化した結果と考えられる。AHH活性の高さに相関して応答性と同様に非応答性マウス肝細胞でもP_1450蛋白の生成とP_1450RNAの転写が観察された。 AHH誘導現象は、誘導剤が細胞内に入り細胞質Ahレセプターとを緒合し、その後結合体が核の中に移行してP450遺伝子の制御領域に働きかけて転写を開始させると考えられている。応答性と非応答性との違いはAhレセプターの誘導剤との親和性の違いで説明されている。従って肝細胞の初代培養系で、培養の経過と共に非応答性マウスのAHH活性が誘導された理由として、Ahレセプターの性質が肝細胞が培養系に移ることで変化したと考えられる。また他の可能性として、cAMP依存性や短寿命の発現抑制蛋白による発現制御を検討する必要がある。
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