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北米の自然史系博物館等における科学教育の動向に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 01041097
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
研究機関国立科学博物館

研究代表者

小畠 郁生  国立科学博物館, 地学研究部, 部長 (50000112)

研究分担者 冨田 幸光  国立科学博物館, 地学研究部古生物第三研究室, 研究官 (00150029)
諸澤 正道  国立科学博物館, 館長 (30166459)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
キーワード自然史系博物館 / 科学教育 / 教材開発 / ボランティア / 体験的学習 / 参加型展示
研究概要

調査研究の目的に従って、以下にあげた米国内の諸博物館を調査した。
モンタナ州ボ-ズマン市 ロッキ-博物館
コロラド州デンバ-市 デンバ-自然史博物館
イリノイ州シカゴ市 フィ-ルド自然史博物館
イリノイ州シカゴ市 科学産業博物館
マサチュ-セッツ州ボストン市 チルドレン博物館
カリフォルニア州サンフランシスコ市 エクスプラトリウム
カリフォルニア州モントレ-市 モントレ-ベイ水族館
各博物館では、印刷物・教材等の資料を収集するとともに、科学教育の企画や内容、教材の開発等に関して、関係者らと討論、取材を行い、また、科学教育の実施状況や設備の観察・撮影などを行い、記録を作製した。その概要を以下に記すが、全館的に共通する傾向として、ボランテアによる教育活動がたいへん盛んになってきていることがあげられる。また、特に自然史系博物館の最近の発展と充実にめざましいものがある。
ロッキ-博物館は数年前までは小規模な地方的総合博物館であったが、ここ数年、恐竜研究の世界的権威J.R.ホ-ナ-博士の活動を中心に拡大の一途をたどり、1989年にはそれまでの約4倍の規模をほこる博物館として生まれかわった。それに伴い、ボランティアの活動は館内の教育活動にとどまらず、化石標本の整理・整形、野外での発掘作業にも拡大し、さらに、野外での発掘作業そのものを科学教育の一環の中に取り込んで教育活動を進めている。これらの活動やホ-ナ-博士らの研究の成果は、国立科学博物館において特別展という形で紹介することになり、我国との共同の教育活動に発展した。
デンバ-自然史博物館も、1987年にそれまでの約2倍の規模の増築を行い、従来のどちらかといえば“静"の展示から“動"の展示に改変され、映像(IMAXなど)を大幅に取り入れ近代化をはかっている。ボランティアの活動は活発で、行事によりその数の増減はあるが、最大1300名を数えたことがある。
フィ-ルド自然史博物館は研究面での活躍がめざましいが、展示はやや新しさに欠ける面があった。しかし、幼児コ-ナ-の動物の展示物がすべて親子になっている点や、貸し出し標本が充実といてる点などに材料の工夫が見られ、ユニ-クであった。
科学産業博物館は科学的な原理や産業に関わる展示を、体験的参加的に学習させるよう工夫されている。石炭鉱山の実物大の復元や高さ5mの拡大心臓模型、人体の実物大薄片などかなり印象の強い材料を使っている。
チルドレン博物館とエクスプロラトリウムも、体験的に学習させるために種々の工夫がこらされているが、それは特にチルドレン博物館のモット-「聞いたことは忘れる。見たことは思い出す。試したことは理解する。」に端的に表れているといえる。また、エクスプロラトリウムは展示物の開発、試作、製作を職員の自由な発想で行い、同時に販売・賃貸も行い、自館にとどまらない教育普及活動を積極的に行っている。
モントレ-ベイ水族館は、現在の実際の海岸をそのまま展示物の一環に取り入れたり、実際に手でさわらせたりさせており、水族館でも参加型の展示の試みが見られる。

報告書

(1件)
  • 1989 研究成果報告書概要

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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