研究課題/領域番号 |
01044038
|
研究種目 |
国際学術研究
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松田 時彦 東京大学, 地震研究所, 教授 (70012896)
|
研究分担者 |
貝塚 爽平 東京都立大学, 理学部地理学教室, 教授 (60086999)
脇田 宏 東京大学, 理学部地殻化学実驗施設, 教授 (40011689)
石井 絋 東京大学, 地震研究所, 教授 (30004386)
嶋 悦三 東京大学, 地震研究所(当時), 教授(当時) (20012891)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1989年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
|
キーワード | 中国 / 地震予知 / 國際共同研究 / 活断層 / 地震危險度予測 / 地殻変動 / 地球化学観測 / 微小地震 |
研究概要 |
1、西安周辺地割れと活断層: クリ-プ性地割れが出現した西安市とその周辺の渭河盆地の地形分類図と活断層分布図を作成した。地割れに対しては、その運動と地下構造を明らかにした。その結果1556年の華県の大地震は華山山前断層の活動であること、西安市内のクリ-プ性地割れは、活断層に沿っているが、人工的影響によるものである可能性が多いことが明らかになった。 西安周辺の5箇所において約2年間、高感度短周期地震計による連続観測の結果、西安を含む盆地の下では、M1程度の微小地震でさえ、ほとんど発生していないということが明らかになった。泰嶺山脈や、銅川地域では、M1クラスの微小地震がたまに発生していることも確認された。 2、詳細地域地震危険度予測の調査 1976年の唐山地震の被害調査の結果、唐山の北西約40kmの玉田地区で、周辺に比べ、異常に震動の低い地域が見いだされた。これは同地域の地下構造に異常があるためと思われる。これを解明するために、地震基盤に至る人工地震探査を実施した。玉田地区は、縦波速度6km/sの地震基盤と1.8km/sの地表層からなる単純な2層構造であること、玉田直下では地震基盤が、200mと浅く、玉田の南北ではより深くなり、一部では1000m以上にも達することが確認された。得られた地下構造モデル(2次元)に基づき、パルス入力による地表層震動予測のシュミレ-ションを行い、可成な程度観測事実を説明できること、したがって今後の詳細地域地震危険度予測の精度向上のためには、地震基盤まで考慮に入れた解析が必要であることが分かった。 3、デ-タ処理・解析方式の研究 最初にハンドヘルドコンピュ-タと公衆電話回線を利用した簡単な地殻変動デ-タ収集・伝送システムを開発した。日中両国でそれぞれ地殻変動連続観測デ-タベ-スを作成し、デ-タ解析法の研究開発を進めた。 4、地球化学的観測研究 信頼度の高いデ-タを得るため地震活動度の高い中国南西部の大地震多発地に、観測点を設けた。すなわち初年度に、3大断裂帯が交差する四川省姑〓にラドン観測点を設置し、観測を開始した。次年度には、四川省西昌においてもラドン観測点を設置した。観測は順調に進行し、最終年度には長期観測デ-タに基づき発生地震との対比やバックグラウンド変動などに関する有用な知見を得た。
|