研究課題/領域番号 |
01044113
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
佐藤 俊英 長崎大学, 歯学部, 教授 (60013968)
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研究分担者 |
BRAND Joseph モネル化学感覚センター, 教授
TEETER John モネル化学感覚センター, 助教授
宮本 武典 長崎大学, 歯学部, 助手 (10167679)
岡田 幸雄 長崎大学, 歯学部, 助手 (60136687)
山田 好秋 長崎大学, 歯学部, 助教授 (80115089)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
1991年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1990年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1989年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 味細胞 / サンショウウオ / ナマズ / アミノ酸 / イオンチャネル / パッチ電極 / トランスダクション / セカンドメッセンジャ- |
研究概要 |
味刺激情報が味細胞の受容器電位に変換されるメカニズムの基本的知見を得るために、サンショウウオの単離味細胞をパッチ電極法で研究した。whole cell記録を行い、味細胞にー60〜ー80mVの保持電位から脱分極性パルスを与えると、内向き電流と外向き電流が発生した。内向き電流は一過性で、ー30mVから活性化される。この電流はTTXや無Na^+液下で発生しないのでNa^+電流である。多くの味細胞は持続性の内向き電流も示した。この電流はCa^<2+>電流である。遅延性外向きK^+電流は全ての味細胞でみられた。一般に、このK^+電流はー40mVで活性が生じ、25msの電位ステップの間に少し不活性の傾向を示した。K^+電流は外液にTEAやBa^<2+>で加えたり、パッチ電極内液のK^+をCs^+で置換することでブロックされた。外向きK^+電流は一過性成分と活性維持成分に分けられるが、両成分とも外液にCo^<2+>が存在すると部分的に抑制され、Ca^<2+>活性K^+電流の成分も存在することを意味する。このような3種類のNa^+電流、Ca^<2+>電流、K^+電流(3タイプある)は、味覚トランスダクションにおいて味刺激によって直接またはセカンドメッセンジャ-を介して間接的に調節されるであろう。ナマズ味細胞のトランスダクションの様子を、生化学的方法、再構成膜法で研究し、次のような結果が得られた。ナマズ味細胞にはLーアルギニン(arg)に特異的に反応するLーarg受容体が存在するが、このLーarg感受性受容体蛋白は、カチオン選択性チャネルの一部を構成するものか又はそれに非常に接近していると考えられる。Lーarg活性カチオンチャネルのコンダクタンスは、40〜50pSでLーargでコンダクタンスは上昇した。他方、Lーalanine感受性受容体は、セカンドメッセンジャ-のcーAMPやIP_3を介して活性が生じ、直接Lーalanine刺激で活性が生じない。
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