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中国農業現代化過程の農業構造の変化と当面する政策課題の日中共同研究

研究課題

研究課題/領域番号 01044124
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分共同研究
研究機関熊本女子大学

研究代表者

宮島 昭二郎  熊本女子大学, 生活科学部, 教授 (00190786)

研究分担者 倪 心一  中国社会科学院, 日本研究所, 高級研究員
魏 道南  中国社会科学院, 農村発展研究所, 高級研究員
劉 福垣  中国社会科学院, 農村発展研究所, 高級研究員
張 留征  中国社会科学院, 農村発展研究所, 高級研究員
王 貴宸  中国社会科学院, 農村発展研究所, 高級研究員
劉 文璞  中国社会科学院, 農村発展研究所, 高級研究員
白武 義治  佐賀大学, 農学部, 助手 (10192121)
石橋 敏郎  熊本女子大学, 生活科学部, 助教授 (60151403)
山中 守  九州東海大学, 農学部, 助教授 (70140952)
山内 良一  熊本商科大学, 経済学部, 教授 (30108633)
松村 祝男  日本大学, 経済学部, 教授 (30049952)
武藤 軍一郎  九州大学, 農学部, 教授 (20038326)
長野 暹  佐賀大学, 経済学部, 教授 (80039221)
CHANG Liu Cheng  Chinese Academy of Social Sciences, Rural Development Institute.
WAN Qui Chen  Chinese Academy of Social Sciences, Rural Development Institute.
LIU Wen Bu  Chinese Academy of Social Sciences, Rural Development Institute.
LIU Fu Yuan  Chinese Academy of Social Sciences, Rural Development Institute.
NI Xing Yi  Chinese Academy of Social Sciences, Japan Institute.
WEI Dao Nang  Chinese Academy of Social Sciences, Rural Development Institute.
研究期間 (年度) 1988 – 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1990年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1989年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワード01the changing Structure of Chinese Agriculture and Contemporary Problems awaiting Solution
研究概要

この研究は1988年から、中国社会科学院農村研究所との共同研究として3か年計画で行った。研究の共通の目的は1985年以降、中国農業の構造的停滞の要因を社会科学的に解明することにあった。つまり生産力の停滞要因を生産力視点、農地・労働力移動などの構造的視点、農業労働力・兼業化など経営的視点、合作社や農業服務站など生産組織的視点、集荷販売など流通組織的な視点、各級行政機関の農業投・融資など政策的視点で、具体的に調査分析を行うことである。
このため日本側と中国側で調査班を組織し、予め調査目的や調査項目、調査方法を討議して作成し、それによって調査を行った。1988年は北京市、山東省畑台市、安徽省阜陽市の各農村を調査した。1989年はいわゆる天安門事件で北京に行けず、江蘇省、浙江省の各農村部にはいって農家調査を主体に行った。最終年の1990年は、山東省済南市、山西省楡次市および北京市を調査し、社会科学院でシンポジウムを行った。また1989年を除いて年に2名の共同研究者を日本に招待し、日本農業の視察と共に、共通テ-マの研究討論会を開催した。
ところで、1984年までの農業生産力の飛躍的な発展は、1979年の「第11期3中総」を契機として、大胆な農村改革が行われたことによる。中国社会主義の象徴であった人民公社の事実上の解体、そして「聯産承包家家庭経営」とよばれる個別請負制の全国的な普及がその核であり、その他様々ないわゆる開放政策がとられた。この時期の生産の上昇は、こうした開放政策で生産意欲を高めた農民の主体的努力によるところが大きい。
しかし、1985年以降局面がかわり深刻な生産力停滞に見舞われ、その対策に苦慮することになった。それらを今回の調査にもとづいて、列記すると次のようになる。
1 政策的課題
(1)1984年までの飛躍的な生産力の発展を、政策決定層は過大に評価し、生産力増強政策から余剰問題が討議された。このため農業に対する投・融資を極力押さえ、工業部門へ集中し、農業投資も関連部門や郷鎮企業へ廻された。この点を省、地区、県レベルの資料で確認した。
(2)農業関係の専門家、試験・研究機関の研究者や指導員が動揺し、その多くが非農業部門に職種転換を行った。
(3)農民の一部は、都市近郊型農業や施設園芸、畜産、養魚など商品生産に傾斜し、穀物生産は軽視された。また、多くの農業労働力が、郷鎮企業などに流出し、大幅な兼業化が進展した。兼業農家のなかには運輸業、レンガ製造、建築請負等で萬元戸となった。農業収入だけの萬元戸は存在しない。
(4)請負制によって農家の平均耕作規模は0.7ha以下となり、しかも配分時に土地等級にこだわったため、平均7か所以上に分散している。このため機械化や公社時代の遺産である大型基盤整備が十分に生かされなくなった。
(5)農家に土地に対する私的所有観念が生れた。このため「土地管理法」の厳守、「二層経営」の確認など、土地公有のキャンペ-ンを行わねばならない現状である。
(6)今や零細農耕制は、10億人の国民に安定的に食糧を供給するには、余りにも不適切であることがわかった。しかし、請負った土地を農民は手放そうとしない。今日の「請負制度」に今すぐ手をつけることはできない。しかし長期にこの制度を続けるわけにわいかない。今一度集団経営に戻ることも、現状維持を続けることも破局への道である。こうした認識に立ってどう政策の再編を図っていくかである。

報告書

(1件)
  • 1990 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 宮島 昭二郎: "中国農業の変貌過程と構造変化" 九州大学出版会, -800 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Syoujirou Miyajima: The Publish Association of Kyushyu University.The Changing Processes and Structure of Chinese Agriculure., 800 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要

URL: 

公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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