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日中間における生体代謝調節に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01045016
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分大学協力
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

佐野 晴洋  滋賀医科大学, 医学部, 学長 (60025533)

研究分担者 邵 世和  中華人民共和国, 吉林医学院, 助手
楊 廷彬  中華人民共和国, 吉林医学院, 教授
北里 宏  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20079700)
野崎 光洋  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (00025545)
TINGBIN Yang  Professor, Jilin Medical College
SHIHE Shao  Lecturer, Jilin Medical College
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
研究概要

従来原因不明とされていた難病の多くが、生体代謝異常に起因するということが近年明らかになりつつあるが、その代謝異常が何故生ずるかについては、いまだ詳細な原因分析ができていないのが現状である。本研究は中国の生化学研究者との共同研究により特に生体酸化還元機構とその調節の研究を推進することで、代謝異常の原因解明の一助とすると同時に日中の学術交流を促進させることを目的とするものである。生体酸化すなわち生体エネルギ-代謝において酸素が重要な働きをしていることはいうまでもない。しかし、それ以外にも生体の多岐にわたる反応に酸素が関与していることもよく知られている。たとえば、酸素添加酵素反応を介しての物質代謝、還元反応により活性化された活性酸素を介しての食作用、脂質過酸化反応等であり、これら酸素の関与する多岐にわたる反応を取り上げ総括的に研究を進めた。
1.酸素添加酵素のアイソザイムの研究
酸素添加酵素は分子状酸素を直接基質に添加する反応を触媒する一群の酵素であり、アミノ酸、脂質、ビタミン、ホルモン、神経伝達物質、芳香族化合物等生体必須物質あるいは外来性物質の代謝に関与した酵素である。我々は、芳香族化合物を代謝するカテコ-ル1,2ー二原子酸素添加酵素を緑膿菌から精製し、3種のアイソザイムがあることを明らかにした、すなわち、本酵素の精製過程で活性が3つの画分に分かれることを見いだし、それぞれの画分の酵素についてN末端アミノ酸配列を決定したところ2つの異なるサブユニット(α、β)からなる2量体によるアイソザイム(α_2、αβ、β_2)であることを明らかにした。その生理的意義については目下研究中である。
2.ペルオキシソ-ムに含まれる酸化酵素の脳内分布と生理作用
近年、脳肝腎症候群を始めペルオキシソ-ムの異常に起因すると考えられる疾患が注目を集めている。我々はペルオキシソ-ム中に含まれるフラビン酵素、特にDーアミノ酸オキシダ-ゼ(DAO)について脳内分布と生理作用について研究を行った。DAOの生理的な基質はいまだ不明であるが、ハミルトンらはシステアミンとグリオキシル酸との脱水縮合物(チアゾリジンー2ーカルボン酸)が基質となることを報告した。脳内におけるDAO活性とチアゾリジンー2ーカルボン酸オキシダ-ゼ活性を組織化学的に調べた結果、両活性の分布は一致し、中枢神経系においては中脳以下の下位脳幹、小脳、脊髄の星状グリア細胞(ベルクマングリア細胞を含む)に限局していた。近年、代謝調節や細胞内情報伝達においてSH/SS交換反応の生理的役割が注目されているが、DAOがSH化合物であるシステアミンを基質とすること、特にシナプスの周囲のグリア細胞の突起に活性が強いことから神経系における代謝調節や細胞応答に関与している可能静が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1989 研究成果報告書概要

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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