研究課題/領域番号 |
01050001
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研究種目 |
核融合特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山科 俊郎 北海道大学, 工学部, 教授 (40001193)
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研究分担者 |
雨宮 進 名古屋大学, 工学部, 助手 (20023856)
逆井 基次 豊橋技術科学大学, 助教授 (50124730)
山脇 道夫 東京大学, 工学部, 教授 (30011076)
田辺 哲朗 大阪大学, 工学部, 助手 (00029331)
日野 友明 北海道大学, 工学部, 助教授 (30109491)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
53,000千円 (直接経費: 53,000千円)
1989年度: 53,000千円 (直接経費: 53,000千円)
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キーワード | 核融合 / プラズマ対向材料 / 気体放出 / 粒子放出 / 照射損傷・損耗 / 熱衝撃安定性 / 黒鉛 / 炭素膜 |
研究概要 |
黒鉛を中心とする各種プラズマ対向材料について、第一壁材料としての特性をシミュレーションと実機プラズマ研究との両面から系統的に検討し総合的な評価を行った。 1.気体および粒子放出;気体放出量は比表面積と製造工程(黒鉛化度、原材料)と黒鉛化後の高純度化処理および保存状態(雰囲気、暴露時間)に依存する。電子およびレーザー照射による高熱負荷では黒鉛は多量の気体および粒子放出が生じ激しく損耗する。特に熱分解炭素膜では黒鉛よりも損耗する。2.水素透過および拡散;等方性黒鉛中の水素の透過速度は空隙率、気孔分布および気孔形状に支配される。また、熱分解炭素被覆材では膜厚とともに透過速度が低くなるが、aーC:H膜では黒鉛と差がなく被覆膜の膜質に大きく依存する。黒鉛中に溶解した水素は、気孔内拡散と粒内拡散の二通りで律速されて放出する。3.酸化;熱分解炭素被覆材の酸化率は等方性黒鉛と比較すると1桁低いが、Si添加黒鉛は酸化速度は小さいが、活性化エネルギーは黒鉛とほぼ同じであった。4.耐イオン照射特性;水素イオン照射によるメタン収率および照射励起昇華率は黒鉛のマクロな構造に依存しないことが分かった。飽和水素量も等方性黒鉛ではほぼ一定であるが、内部の濃度分布には大きな違いが認められた。また、Heイオン照射は吸蔵水素量の低減に効果があることが分かった。表面に金属を被覆するとメタン収率は水素の再結合を促進するため減少する。中性水素原子による損耗率は10^<-3>のオーダーであった。照射による構造変化は照射量の増加とともにレンズ状空隙→双晶変形→非晶質と変化し、注入化学種に依存しない。5.熱的・機械的特性;黒鉛の耐熱衝撃性は、熱伝導率、気孔径と正の相関、熱膨張係数、強度、密度と負の相関がある。亀裂進展性を調べると炭素繊維複合強化材は黒鉛に比べ小さく、また高熱負荷によっても破損しなかった。
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