研究課題
総合研究(A)
国内分析およびOECD国際共同研究グル-プに対するカントリ-・レポ-ト作成を行った第1、2年度に続いて、最終年度にあたる今年度は、国際共同研究の成果をふまえて、研究全体のとりまとめを行った。第一分科会の『非大学高等教育部会』では、OECD共同研究参加9か国の国別報告が出そろうのをまって各国報告の分析を行い、また各国報告のOECD事務局まとめ案に対してコメントを作成し、OECD教育委員会に提出した。これに続いて各国の動向を比較分析し、さらにわが国の短期大学および専修学校に関する政策的な含意を検討した。これをもとに、(1)日本における非大学高等教育機関の現状と問題、(2)各国における非大学高等教育機関の実態と動向、そして(3)日本の非大学高等教育機関の展望と課題、の三点をおもな内容とする分科会報告書を作成した。第二分科家である『高等教育財政部会』でも、OECD共同研究参加10か国からの国別報告を分析し、OECD事務局によるまとめ案に対するコメントを作成した。さらに高等教育財政に関する各国の動向を分析し、そのわが国の高等教育財政政策に対する意味を検討した。これをもとに、(1)日本の高等教育財政の構造とその問題点、(2)各国の高等教育財政の構造とその最近の変化、そして(3)国際的な視点からみた日本の高等教育財政の特質と政策的課題、の三点にわたった分科会報告書を作成した。なお当初、予定されていた産業構造の変化と高等教育に関する分析はOECD共同研究の体制がまだ整わないために、基礎的なデ-タ分析にとどまった。以上の作業をもとに、第1巻(本論)、第2巻(非大学高等教育機関に関する各国報告)、第3巻(高等教育財政に関する各国報告)からなる総合報告書を作成する作業をおこなった。また、非大学高等教育、および高等教育財政のそれぞれのテ-マについて、研究者、行政担当者、高等教育関係者等に広く配布するための出版物を編集した。
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