研究課題/領域番号 |
01102030
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
中岡 哲郎 大阪市立大学, 経済学部, 教授 (80073360)
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研究分担者 |
田中 国昭 千葉大学, 工学部, 教授 (10015042)
末石 冨太郎 (末石 富太郎) 大阪大学, 工学部, 教授 (00025834)
新谷 洋二 東京大学, 工学部, 教授 (50010674)
村上 陽一郎 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (40012504)
吉田 光邦 京都大学, 名誉教授
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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キーワード | 産業技術史 / 歴史資料の保存と活用 / 都市再開発 / 地域活性化 / 博物館 |
研究概要 |
産業技術史研究に不可欠な実物資料の保存をめぐる日本の貧困な状況を打破する目的で、産業技術史資料の活用についての日本の現状や諸外国の事例を検討しながら、より積極的な活用方法を探った。2年間にわたり本共同研究が開催した研究会は、諸学会との共催も含めて14回に及んだ。研究分担者や研究協力者のほか、関連分野の有識者による報告をもとに検討を行い、以下の事柄が明確にされた。 (1)産業遺跡は、単に研究目的のための保存が要望されているわけではない。その積極的な活用方法のひとつとして、現在の都市機能に組み込みながら、さらに、新たな都市再開発の拠点としての利用が考えられる。したがって、遺跡の保存か土地の有効利用か、といった旧来からの構図ではなく、遺跡を活用した新たな都市機能の創造か、既存の開発路線の継存か、という問題設定が要請される。 (2)同様に、地方の産業遺跡については、特にイギリスで活発に行われているような地域活性化のための積極的活用が考えられる。ここでも、単なる過去の遺物の保存という立場ではなく、逆に、衰退しつつある地域を新生させるという視点が組み込まれることになる。その試みが日本でもすでに開始されていることに留意しなければならない。 (3)産業遺跡を中心とした、以上の活用方法に対し、そこに含まれにくい機械類は、総合的な産業技術史博物館に保存される必要がある。さらに、産業技術史博物館における総合的な展示や情報の提供は、(1)(2)の産業遺跡の有効な活用にとって不可欠の要件である。 産業技術史資料の保存と活用は、少なくとも以上の3点が並行して進められることによって、始めて一応の体制が整えられることになる。したがって、すでに(1)(2)の活用が開始されつつあるのに対し、遅れている(3)の産業技術史博物館の建設は、現在の緊急の課題である。
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