研究課題/領域番号 |
01102042
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
茂木 清夫 東京大学, 地震研究所, 教授 (40012893)
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研究分担者 |
三雲 健 京都大学, 防災研究所, 教授 (80027218)
青木 治三 名古屋大学, 理学部, 教授 (20022569)
井田 善明 東京大学, 地震研究所, 教授 (30013535)
溝上 恵 東京大学, 地震研究所, 教授 (00012922)
浜口 博之 東北大学, 理学部, 教授 (20004385)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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キーワード | 衛星通信方式地震観測 / 自己浮上型海底地震計 / 精密光源連続距離測量 / 海底噴火 / アレ-観測網 / 火山岩資料 / 火山性微動 |
研究概要 |
今回の伊豆半島東方沖の群発地震、海底噴火に際して、我国では初めて伝送速度9.6KbPSの衛星通信回線による地震観測を行った。小型地球局を宇佐美に設置し初島、川奈崎及び伊東沖海底地震計を含めた4観測点の地震デ-タを地震研究所に伝送し、群発地震の推移を連続してとらえることが出来た。このことは今後の地震観測体制に大きな発展をもたらすものと期待される。又群発地震発生直後に自己浮上型海底地震計3台を震源域の海底に設置し、海底噴火前後の群発地震、火山性微動に関した陸上では得られない貴重なデ-タを記録することが出来た。さらに精密光波連続距離測量を行い群発地震活動に伴う伊東・初島間の距離変化を連続的にとらえることに成功した。又火山性微動については、アレ-観測網による微動観測を行い、波動の到来方向を決定し、微動の発生源は手石海丘附近に求められた。さらに宇佐美及び新井の2観測点に地震計、傾斜計、空振計を設置しテレメ-タによる観測を行った。傾斜計による観測では、宇佐美で南東下がり、新井では東下がりのゆったりとした変化が見られた。又手石海丘の火口底やその周辺で採取された火山岩試料について、顕微鏡観察や化学分析を行い海底噴火による噴出物は玄武岩質のものであることが判明した。今回は、地震学手法ならびに火山学的手法を総合的に駆使して、群発地震発生から、噴火にいたる過程が精細に明らかにされ、今後、同地域での活動の予知を進める上で重要な資料が得られたが、なお、さらに一層各種観測を充実することが必要である。
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