研究概要 |
全国42国立大学,43施設より,1990年8月〜9月に分離した黄色ブドウ球菌(メチシリン感受性黄色ブドウ球菌MSSAを含むすべての<Staphylococcus>___ー <aureus>___ー)を収集して検討の対象とした。 収集全株数は、2386株で、最小発育阻止濃度(MIC)測定の結果,オキサシリンMPIPCに対するMICが、微量液体稀釈法(日本化学療法学会,1990)により,4Mg/ml及びこれ以上の株をMRSAとした。MRSAは、1255株で、<S.aureus>___ー全体の52.6%を占めていた。 外来患者由来株は、729株で、そのうち167株,22.9%がMRSAであり,入院患者由来株1646株では,1082株,65.7%がMRSAであった。11株は,外来・入院の区別が不明であった。各施設におけるMRSA分離頻度は、全体で,27.2〜100%,外来株では、3.8〜44.4%,入院株では,30.4〜100%であった。 コアグラ-ゼ型別は、いまだ検討の途中ではあるが,北海道から東海地区にかけては,II型が多くを占めており,III型,IV型が占める率が比較的高い施設も認められた。 ファ-ジ型別に基づく検討は、現在進行中であるが,用いている標準型別ファ-ジは、黄色ブドウ球菌国際型別ファ-ジであり、4群,23種,つまり,I群:29,52,52A,79,80,II群:3A,3C,55,71,III群:6,42E,47,53,54,75,77,83A,84,85,雑群:81,94,95,96である。
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