研究課題/領域番号 |
01300015
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
池沢 宏郎 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (40080163)
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研究分担者 |
武居 能樹 岐阜大学, 教養部, 教授 (50023651)
富田 基郎 昭和大学, 薬学部, 教授 (30102370)
池原 征夫 福岡大学, 医学部, 教授 (70037612)
中島 泉 名古屋大学, 医学部, 教授 (40022826)
鬼頭 誠 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (60027183)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
1990年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1989年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | PI:アンカ- / 膜蛋白質 / ホスファチジルイノシト-ル / 疎水性アンカ- / 発作性夜間血色素尿症 / PIアンカ- |
研究概要 |
2年間のグル-プ研究により、以下に示すような成果が得られた。 1、生化学的な成果。ウシ肝、ラット肝、ヒト胎盤のGPIアンカ-蛋白5GG´HHーヌクレオチダ-ゼの全一次構造を決定し、C末端のアンカ-前駆体結合のための疎水性シグナルペプチド(25アミノ酸残基)を同定した。蛋白合成糸の延長因子EFー12、自己補体による溶血因子MACIF、腫瘍マ-カ-抗原CAー125が、いずれもPIアンカ-蛋白であることを、cDNAのクロ-ニングやPIPLC処理により確認した。また、哺乳動物の小腸・腎の刷子縁膜上に存在するGPIアンカ-酵素トレハラ-ゼが、膜におけるグルコ-ス輸送の担体とならないことを示した。一方、PIPLCにより膜から遊離されるカイコ中腸のアミノペプチダ-ゼNについては、精製して性状・基質特異性を調べた。PIアンカ-酵素アルカリ性ホスホジエステラ-ゼIが、酪酸ナトリウムによりKBIII細胞で高レベルに誘導されることを見出した。 2、免疫学的または病理学的な成果。各種リンパ組織及びリンパ腫細胞株におけるThyーl及び他のGPIアンカ-蛋白のPIPLC感受性は、組織や細胞株の種類により異なり、特に胸腺Thyーlはアンカ-部のイノシト-ルがアシル化されているため、PIPLC抵抗性であると推定された。また、胸腺リンパ細胞のThyーl,単球やマクロファ-ジの表面膜上の補体制御蛋白DAFが、GPIアンカ-を介した細胞内情報伝達に関与しており、重要な役割を果たすらしいことが示された。ヒトPNH(発作性夜間血色素尿症)患者8例で、DAF,CD14,CD16,CD59の欠損度を調べ、かなりの個体でCD14,CD16の欠損を認め、またDAFは正常だがCD59完全欠損という興味ある症例を得た。一方、骨軟部腫瘍マ-カ-であるアルカリホスファタ-ゼの単クロ-ン抗体を樹立し、血清診断への道を開いた。
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