研究課題/領域番号 |
01301035
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
石堂 常世 早稲田大学, 教育学部, 教授 (50063748)
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研究分担者 |
松島 釣 (松島 鈞) 大正大学, 文学部, 教授 (90014662)
原 聡介 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00032772)
中嶋 明勲 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (90089095)
田崎 徳友 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (10091224)
小野田 正利 長崎大学, 教育学部, 助教授 (60169349)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 道徳教育 / 人権教育 / 公民教育 / 価値教育 / 市民性育成 / 国旗・国歌 / ライシテ / ラシズム |
研究概要 |
フランス教育学会の企画により発足した当総合研究は、21世紀を展望する教育改革で力点のおかれている徳育の教育に関し、フランスに焦点をあてた研究である。従来フランスの徳育については、部分的・単発的な考察にとどまり、多角的な研究が待たれていた。当研究は、その要請に応えると同時に、今後における徳育のありかたをさぐる基礎研究としての役割を果たした。ここでは、史的変遷にならう縱割り的な研究を揃えると同時に、横割り的な現実態解明の研究にも力点がおかれている。 第一の研究成果は、研究分担者による論稿である。まず縱割りの史的、思想史考察であるが、その範囲は、フランス革命前から第三共和制までを覆っている。現実態の考究としては、1985年以前の教育課程編成の論拠となった発達心理学の理論分析、青少年問題から徳育の拠点をさぐる社会学的考究、新しい教育課程と教育内容に関する教育行政的角度からの分析、新教育課程後の私立学校における徳育の理念と実践、公民教育ねらいである「市民性」をめぐる哲学的分析の成果があがった。 第二の研究成果としては、フランスの道徳・公民教育に関する資料集(別冊)の刊行である。このテ-マに関する年表、関係文献一覧などは、はじめての試みであり、今後において第三者の参考にもなろう。 第三に、初年度の作業であったが、1985年以降に出版された新編の教科書、指導書、人権教育用のポスタ-をスライド化した。これは、今後、大学、教育現場、社会教育の機会において活用されるであろう。 当総合研究は、1990年916日立命館大学で行われた第8回フランス教育学会大会の課題研究としてとりあげられ、尾上、原、中嶋、古沢の研究分担者が中間研究報告を行い、参加者の認識を新たにした。 当研究で覆いきれなかった課題、残された課題は多いが、人権教育などは、改めてとりあげるべき緊急テ-マである。
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