研究課題/領域番号 |
01301063
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
文学一般
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研究機関 | 国際日本文化研究センター |
研究代表者 |
中西 進 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (90054460)
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研究分担者 |
金関 恕 天理大学, 教養部, 教授 (90068685)
井上 秀雄 樟蔭女子短期大学, 教授 (10091654)
吉田 敦彦 学習院大学, 文学部, 教授 (20054322)
尾形 勇 東京大学, 文学部, 教授 (90000611)
上田 正昭 京都大学, 教養部, 教授 (90026708)
山折 哲雄 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (40102686)
梅原 猛 国際日本文化研究センター, 所長 (60046357)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1990年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1989年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 日本文化の源流 / シベリヤ系の文化 / 縄文と弥生の連続性 / 沖縄文化の古層 / 朝鮮系の神 / 琉球語と日本語 / 日本古代思想の集合性 / 気候変動による文化の変容 / 東アジア / 古代日本文化 / 死の思想 / 黒耀石の文化 / 仏教の伝来 / 沖縄の祭祀 / 弥生の生活形態 / 太陽信仰 / ト占 / 祭祀 / 日本海文化 / 対馬 / 能登 / 沖縄 |
研究概要 |
古代日本の文化が東アジアの中でどのような特性をもつのかをめぐって、われわれは学際的な立場から調査研究を進めて来た。その具体的な調査地域は沖縄・対馬・能登であり、それぞれのグル-プを組んで成果をとりまとめると同時に、全体としての総合討議を行ない、全体的見通しを明らかにすることができた。 この共同研究の成果は多大なるものがあったが、まず対馬・能登における神をまつる祭りは弥生時代に発するものだが、ここに縄文時代の祭りとの関連を考えることができ、それは広く東南アジアと比較することのできるものであることが確認できた。縄文から弥生にかけての文化的連続の発見は、大きな成果といえる。 また、対馬にのこる鳥形のものをそそげる祭りは、大阪府下からも出土しているが、これは朝鮮にもあり、さらにその先にシベリアにおける同じような祭りがある。この見取り図は、日本におけるシャマニズムの形成のル-トを明らかにするものとして、大きな成果といえよう。 さらに能登においては、熊甲神社の祭りなどを調査した結果、ここに残る朝鮮渡来の文化がいかに多いかを知ることができた。これは日本海を通っての文化の流入の大きさを示し、さらにつづけて沿海州地域ーとくに臨海と古代日本との文化交流を調査する必要を感じさせた点で、大きな意教をもった。 そして沖縄でも、とくに宮古島の調査から古代日本の文化の姿を想像させる多くの点を見出し、沖縄文化の形成が古く、日本の基礎文化とを通おる〓のであることを確認させた。 以上を通して三地域を結び、かつ学問の境界をこえて古代日本文化の姿が立体化した点に、大きな成果を感じている。
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