研究課題/領域番号 |
01302005
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
池上 輝男 大阪市立大学, 理学部, 教授 (90046889)
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研究分担者 |
志賀 啓成 東京工業大学, 理学部, 助教授 (10154189)
大沢 健夫 京都大学数理解析研究所, 助教授 (30115802)
若林 功 東京農工大学, 一般教育部, 助教授 (50087003)
新濃 清志 金沢大学, 工学部, 教授 (50016052)
窪田 佳尚 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (30014715)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1989年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | リ-マン面の擬等角変形 / タイヒミュラ-空間 / フックス群の極限集合 / BMOノルム / 代数型関数解の値分布 / シュレ-ジンガ-作用素の攝動 / 擬凸集合 / CR構造 |
研究概要 |
本研究課題においてはリ-マン面の研究がその中心艇な位置を締めている。(1)まずリ-マン面上の関数論が開リ-マン面の接続、退化についての考察、開リ-マン面上の調和微分、平面領域からリ-マン面への正則写像等について展開され、リ-マン面の変形に関連してはPinching変形、擬等角変形の下での変分公式が研究された。 (2)つぎにクライン群関係ではポアンカレ級数の収束指数、タイヒミュラ-空間の外半径、部分的に等角である擬等角写像によるフックス群の変形がタイヒミュラ-空間でどのように評価されるかという問題、フックス群の擬等角変形の極限集合等で多くの成果を得た。 (3)これらの研究の基礎的な部分を支える等角写像論と値分布理論については、対数的容量に関する歪曲定理、単葉関数の係数不等式や面積と長さの変化、整関数の増大度、代数的常微分方程式の解の値分布、ピカ-ル集合の研究、等角写像論における対称化の方法等の話題において新しい知見と進展をみた。 (4)またポテンシャル論は常にそれらの研究に有力な方法と道具を提供してきたが、今回もリ-マン面上のシュレ-ジンガ-作用素の攝動、優調和関数の接境界値、ノイマン問題の精密化等が論ぜられた。ポテンシャル論自身の研究成果も共役構造をもつ調和空間のマルチン境界論、関数核ポテンシャルの正則部を特異部の研究等見るべきものがあった。 (5)最後に多変数関数論に関しては、その余りにも多岐豊富な研究業績のために、報告書の余白の余りにも少ないことを残念に思う程であるが特に高次元値分布論における藤本氏の成功と野口氏の双曲多様体の写像の値分布の総合論説をあげるに止める。 本年度の研究において中国科学院の何育贊教授の研究集会への出席と講演を得て活発な討論が行われたことを付言報告する。
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