研究分担者 |
猪狩 敏秀 三菱重工業株式会社, 長崎研究所, 研究員
河井 昌道 筑波大学, 構造工学系, 講師 (90169673)
吉田 総仁 広島大学, 工芸部, 助教授 (50016797)
大野 信忠 名古屋大学, 工芸部, 助教授 (30115539)
今谷 勝次 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (70191898)
新津 靖 東京工学大学, 精密工学研究所, 助手 (70143659)
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研究概要 |
高温における金属材料の非弾性挙動を解析するにあたって,塑性ークリ-プ相互作用および疲労ークリ-プ相互作用が重要であるとの認識にたって,多軸応力下での非弾性構成式と寿命評価法の検討を行うとともに,非弾性構成式による切欠き材の応力・ひずみの有限要素法による解析とその寿命評価法の検討を行った。 前者では,種々の非弾性構成式を用いて,薄肉円管状試験片に組合わせ引張り・圧縮とねじりの一様な応力またはひずみを負荷する7種のヘンチマ-ク問題を解析し,この結果を実験結果と対応させた。つぎに,組合せ引張り・圧縮とねじりの一様なひずみを繰返し負荷したときの疲労ークリ-プ寿命を7種の寿命評価法で検討した。 後者では,非弾性構成式の有限要素法による構造解析への適用の適否を検討するため,8種の構成式を用いて2種の形状の環状切欠きをもつ中実円柱に,クリ-プ,繰返し変形,引張り側にひずみ保持をもつ繰返し変形を受ける場合の切欠き低近傍の応力とひずみの解析を有限要素法で求めた。その妥当性を検証するために,高温用容量型変位計を切欠き低に溶接してひずみの測定を行い,解析結果と比較した。さらに,この環状切欠き材の疲労ークリ-プ寿命を5種の寿命評価法を用いて推定した。このとき,既存または新たに開発した有限要素法コ-ドによって,切欠きにおいて繰返し加えられる応力・ひずみを10サイクルまで解析し,上述の寿命評価に適用した。また,詳細有限要素解析を行わない方法として,計測したひずみ,単調負荷の場合の有限要素解析によるひずみ,切欠き低の応力・ひずみの簡易解析による結果を用いて寿命の推定も行い,上述の詳細解析の結果と比較した。一方,実験では,き裂発生寿命と破壊寿命を同定したが,前者では直流電位差を,後者では応力範囲が25%低下したときの繰返し数を基準とした。
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