研究課題/領域番号 |
01304005
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物発生・生理学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
片桐 千明 北海道大学, 理学部, 教授 (90000827)
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研究分担者 |
沢井 毅 山形大学, 教養部, 教授 (10007239)
馬渕 一誠 東京大学, 教養学部, 助教授 (40012520)
岸本 健雄 東京工業大学, 理学部, 教授 (00124222)
根本 心一 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (60017209)
米田 満樹 京都大学, 理学部, 教授 (50017183)
浜口 幸久 東京工業大学, 理学部, 教授 (70016161)
清水 隆 北海道大学, 理学部, 助教授 (50113569)
平本 幸男 放送大学, 教養学部, 教授 (50011440)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
1990年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1989年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | 卵核胞 / 卵成熟促進因子 / サイクリン / ヌクレオプラズミン / ヒストンH1サブタイプ / 収縮環 / アクチン / 卵割溝 / cdc2蛋白質 / 精子前核 / 抗チュ-ブリン抗体 / 分裂溝 / S期 / 卵成熟分裂 / 卵熟成促進因子 / 分裂装置 / 表層細胞質 / アクチン繊維 |
研究概要 |
ヒトデ卵母細胞から卵核胞を効率よく大量に分離する方法を確立し、それを用いて細胞分裂周期に伴う卵の「かたさ」の変化、卵成熟促進因(MPF)の増幅因子、および精子前核誘導因子等を生化学的に解析するための実験系が確立した(根本)。ヒトで成熟卵から得たサイクリンmRNAを注射すると、同種卵のみならずカエルの卵成熟も誘導される。このmRNAを基にサイクリンcDNAをクロン化してその塩基配列を決定した。サイクリンは未成熟卵に既に存在し、リン酸化型cdc2蛋白質と複合体をつくって不活性MPFを形成しているが、cdc2蛋白質の脱リン酸化によりこの複合体がヒストンH1キナ-ゼ活性をもつに至ったのがMPF活性である。サイクリンの蛋白質分解によりMPFは不活化され、分裂期の終了がもたらされる(岸本)。カエル成熟卵抽出物を用いた無細胞系に界面活性剤処理した精子を加えて前核を誘導し、プロタミンが体細胞型ヒストンに置換される過程を解析した。ブロタミンは卵細胞質に含まれる卵核胞由来のヌクレオプラズミンによって精子核から非酵素的にすバやく離脱し、代わりに体細胞型ヌクレオソ-ムコアヒストン群が加わるが、H1は前核および卵割期を通じて特異なサブタイプHIXから成る(片桐)。細胞質分裂の際に現われる収縮環は、軽鎖をリン酸化されたミオシンが集合してアクチン繊維を組織化することにより形成される。収縮環の形成を調節する蛋白質のひとつデパクチンがアクチント結合する部位を決定し、またGーアクチンの重合を阻害するプロフィリンの一次構造を決定した(馬渕)。両生類の卵割溝形成の誘導および分裂溝の進行のいずれもがコルヒチン、ウ“ィンブラスチンにより阻害され、微小管が分裂面での収縮構造の形成に直接関与することが示唆された(沢井)。
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