研究課題/領域番号 |
01304063
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
北 徹 京都大学, 医学部, 教授 (60161460)
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研究分担者 |
山本 徳男 東北大学, 遺伝子実験施設, 助教授
山田 信博 東京大学, 医学部, 助手 (40200729)
斎藤 康 千葉大学, 医学部, 講師 (50101358)
堀内 正公 熊本大学, 医学部, 講師
成宮 周 京都大学, 医学部, 教授 (70144350)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
1991年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1990年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | WHHLウサギ / 動脈硬化 / 平滑筋細胞 / マクロファ-ジ / LDL / HDL / 酸化LDL / リポタンパクリパ-ゼ / 血管内皮細胞 / 泡沫細胞 |
研究概要 |
今回の各分野の研究者が、粥状動脈硬化発症の機序解明という1つのテ-マに取り組み、3年間でかなりの成果をあげることができた。 1)WHHLウサギを用いてin vivoで酸化LDLの存在を確認することができた。 2)酸化LDLは、マクロファ-ジのPGE_2の分泌を促進させるが、泡沫化したマイクロファ-ジはPGE_2の合成分泌を抑制することが明らかになった。 3)抗酸化剤であるprobucolは、in vivoにおいて(WHHLウサギ)、酸化LDLの産生を抑制する結果、動脈硬化の進展を抑制すること、及び退縮効果も併せ持つことがわかった。 4)probucolには、抗動脈硬化作用として、マクロファ-ジのchemotaxisの活性化作用をも有することが明らかになった。 5)PGEの合成・分泌については上記の通りであるが、その受容体(PGEreceptor)についても、その単離・構造決定に成功した。 6)マクロファ-ジが合成分泌するリポタンパクリパ-ゼ(LPL)について、その合成にMーCSFが正の調節をしていることが判明した。また、ヒトLPL欠損症の遺伝子解析を行い、その病態についても種々の解明できた。 7)平滑筋細胞の増殖因子、及び遊走因子につき、その部分精製、その諸性質について明らかにできたが、単離精製は、その含量が少ないことから未完成である。 8)動脈硬化病巣における、Atherogenic geneの検索についても、現在進行中であるが、現在までにトランスフェリンmRNAの発現が確認されており、その意味付けを検討中である。 9)泡沫細胞の脱泡沫化については、HDL受容体の存在により、その機序が説明できることを明らかにし、しかもHDLが酸化を起こすこと、酸化HDLには脱泡沫化が消失することも合わせて明らかにできた。 以上、本総合Aのプロジェクトはおおむね計画通り進み、多くの結果をあげることができ、1部は成果をもとに臨床応用されつつある。
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