研究課題/領域番号 |
01308028
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研究種目 |
総合研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
永井 克孝 東京大学, 医学部(医), 教授 (80072974)
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研究分担者 |
芝 哲夫 蛋白質研究奨励会, ペプチド研究所, 所長 (30028089)
飯田 静夫 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00009987)
鈴木 明身 東京都臨床医学総合研究所, 部長 (70134533)
安藤 進 東京都老人総合研究所, 室長 (30073000)
斎藤 政樹 自治医科大学, 医学部, 教授 (60012762)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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キーワード | ガングリオシドの生理活性 / 神経系の機能調節 / 糖鎖遺伝子と発現制御 / 糖鎖認識プロ-ブ / 糖鎖の化学合成 |
研究概要 |
平成2年度より発足する文部省科学研究費補助金重点領域研究ガングリオシド糖鎖情報の解読と細胞機能の制御を推進するために主要研究課題について予備実験を実施するとともに必要な情報を集め、研究計画の大要を決定した。ガングリオシドのバイオシグナルを(1)細胞膜上及び膜より細胞内への情報伝達、(2)細胞質内における情報伝達及び情報発現機序、(3)細胞質から核内への情報伝達機序及び核内における情報発現機序、などの解明に焦点を合せて、神経系、造血系、免疫系等の正常並びに悪性細胞、及びこれらの細胞間相互作用系、精子ー卵相互作用系、ミクソウイルスー宿主細胞相互作用系、イノシト-ルリン脂質とサイクリックAMP情報伝達系についての解析を積極的に進めることになった。今年度の成果として、永井は神経芽細胞腫細胞の分化誘導能を持つシアリルコレステロ-ルが細胞内に入った後、核内に到達していることと、細胞膜上キナ-ゼの阻害剤が分化誘導能を消失させることを明らかにした。また、斎藤はヒト白血病細胞株をレチノ-ル酸で顆粒球への分化させる系をラクト系列ガングリオシドが代替して行なえることを明らかにした。また、鈴木は各種ガングリオシドや糖脂質の発現に関与する遺伝子の検索を進め、染色体上の位置を決定することに成功した。また、飯田はヒト腎から新しい構造を持つ糖脂質を単離し、これが組織特異的機能を担っていることを予想した。安藤も神経系細胞の神経ネットワ-ク形成時に特徴的に変化するガングリオシドを各種モノクロ-ナル抗体を用いて明らかにすることに成功した。さらに芝らは、化学合成リピドAによる免疫系の制御を行い、どの構造がそれぞれの生理活性の発現に必要であり、構造変化が惹起する活性変化についても解明した。これらの成果を踏まえ上記課題を分担して組織的に実施して行く。
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