研究分担者 |
寺崎 治 東北大学, 理学部, 助手 (30004401)
萱沼 洋輔 東北大学, 理学部, 助教授 (80124569)
須藤 彰三 東北大学, 教養部, 助教授 (40171277)
野末 泰夫 東北大学, 理学部, 助手 (60125630)
伊藤 正 東北大学, 理学部, 助教授 (60004503)
SUTO Shozo
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配分額 *注記 |
25,700千円 (直接経費: 25,700千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1990年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1989年度: 18,100千円 (直接経費: 18,100千円)
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研究概要 |
本研究は大別して1,2以下の3項目に分かれる。 1.有機ポリマー中に埋め込まれたPbI_2微粒子の光学的性質 E-MAAポリマーに埋め込まれたPbI_2超薄膜単結晶で吸収スペクトルを測定すると単層から始まる数層の単結晶中では励起子の重心運動が閉じ込めを受けることを示す現象がみられた。発光スペクトルからは励起子の結合エネルギーが空間閉じ込め効果と電媒質閉じ込め効果のために飛躍的に増大することが明らかになった。また吸収スペクトルからは,単層と2,3層の結晶では結合状態にも変化が現れ,イオン性がより強くなることを明らかにした。ポンプ-プローブの実験からは励起子-フォノン相互作用が,強磁場下での反磁性シフトからは内部運動を表す励起子波動関数の空間閉じ込めの様子が明かとなった。 2.NaCl中に埋め込まれたCuCl徴粒子の光物性。励起子吸収帯内のサイズ選択励起により1S励起子共鳴発光の寿命のサイズ依存性を測定することにより,巨大振動子効果による励起子超放射現象を初めて確認した。またサイズ選択励起法による発光線幅の温度依存性からは表面での励起子の位相緩和と音響形格子振動が低温では重要であることを示した。ホールバーニング分光からは光学非線形性が超微粒子1個当りの励起子数に依存することを明らかにした。 3.ゼオライト中のPbI_2,HgI_2,BiI_3,Na,K,Rbクラスターの電子物性.PbI_2,HgI_2,BiI_3クラスターの光吸収スペクトルからは励起子エネルギーと振動子強度の量子サイズ効果が観測され,高密度状態ではクラスターの3次元配列による反射率の増大が観測された。Na,K,Rbクラスターの吸収スペクトルからはクラスター内の個別電子による吸収と表面プラズモンによる吸収がみられた。Kクラスターの帯磁率測定からは強磁性相が出現することを見出した。
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