研究課題/領域番号 |
01420032
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶抵抗・運動性能・計画
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
竹沢 誠二 横浜国立大学, 工学部, 教授 (10017874)
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研究分担者 |
上野 誠也 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (60203460)
平山 次清 横浜国立大学, 工学部, 教授 (00018061)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
32,600千円 (直接経費: 32,600千円)
1991年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1990年度: 12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
1989年度: 12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
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キーワード | 浮体型巨大海洋構造物 / 方向スペクトル波 / 波浪中動的応答 / 方向スペクトル波中の応答 / 異常応答 / 弾性応答 / 方向スベクトル波 |
研究概要 |
外海型巨大浮体海洋構造物について、半弾性模型を用いて、不規則波浪中の動的構造応答の実験研究を行なった。テンション系留ブイによる1点係留方式の模型に対して、実海面を最も良く検擬している方向スペクトル波中でも実験を行なったが、このような研究は世界でも初めてである。以下に本研究の成果を列記する。 1.波が荒く、水深の大なる外海に巨大浮体を係留するために、4本のテンションワイヤ-による緊張係留ブイによる一点係留方式を開発し、本方式が実用可能である事を水槽試験で確認した。 2.このような方式で係留された長大海洋構造物の剛体としての運動は一般に小であり、人工島などの要求能を満足できる。ただし、方向スペクトル波中では特にロ-リングに注意して計画設計する必要がある事が判明した。 3.長大海洋構造物では長さ方向の剛性が大型船舶より小になる傾向にあり、波浪中では剛体運動は極めて小であるが、その弾性体としての運動が無視できなくなる。弾性体としての振動の固有周期が波浪の周期のオ-ダ-に近くなると顕著な弾性応答が発生する。この応答の発生要因は同調現象であるから、入力としての波浪外力に比し異常に高い応答となり、構造物の疲労寿命などに大きな影響を与える。 4.波によって複数の振動モ-ドを同時に誘起されるので、それらの位相差との関係から、構造物内の位置によって応答特性は大いに異なる。 以上のように、浮体型巨大海洋構造物は波の荒に外海に設置されても剛体としての運動は極めて少なく、多くの用途に対して浮かぶ人工島として実用価値が高い事を確認すると共に、その具体例を示し得た。また、巨大浮体型構造物の波浪中弾性応答は基本設計にあたり重要検討項目である事を新しく指摘できたと共に、実用的な参考資料を提供できた。
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