研究課題/領域番号 |
01430017
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 嘉彦 京都大学, 工学部, 教授 (40026018)
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研究分担者 |
生越 久靖 京都大学, 工学部, 教授 (90026188)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 26,000千円)
1990年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1989年度: 23,000千円 (直接経費: 23,000千円)
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キーワード | ポリシラン / ポリ[シラ(Nー置換)イミン] / イソニトリルの挿入反応 / パラジウム(0)イソニトリル錯体 / アセチレンの挿入反応 / ポリシランの骨格転位 / パラジウム(O)イソニトリル錯体 / ポリ(シラエチレン) / ポリ〔シラ(Nー置換)イミン〕 / イソニトリル / アリ-ルイソニトリル |
研究概要 |
ポリシランは電子材料として機能、物性が注目されるところであるが、ポリシランの化学はようやく端緒についたばかりである。本研究者はジシランを始めとするオルゴシランのケイ素・ケイ素結合にイソニトリルなど不飽和炭素種を挿入させることにより新規有機ケイ素化合物を合成し、機能性材料の開発に向けて研究を行ってきた。得られた研究成果を要約すると次の通りである。1。ジシランのケイ素・ケイ素結合へのイソニトリルの挿入反応はパラジウム(0)テトラキス(トリフェニルホスフィン)錯体または酢酸パラジウム(II)によって触媒され、相当するビス(シリル)Nー置換イミンを与える。特に、2,6ージアルキルフェニルイソニトリルの場合安室なビス(シリル)イミンを良好な収率で与える。2。オリゴシランと2,6ーキシリルイソニトリルの反応もまた酢酸パラジウム(II)によって触媒され、すべてのケイ素・ケイ素結合に一分子のイソニトリルが挿入したポリ[シラNー(26ーキシリル)イミン]が生成した。これまでヘキサシランまでのオリゴシランから相当する[シラ(Nー置換)イミン]を黄色結晶として単離することに成功した。3。テトラシランと1モル当量の2,6キシリルソニトリルを酢酸パラジウム(II)の存在下に行ったところ異常なケイ素骨格の転位を伴った2,4ージシラー3,3ージシリルー1ーアザシクロブタンの生成を見出した。興味深いことには、この骨格転位反応が第三級アルキルイソシアニドの添加により著しく促進されることを明らかにした。4。酢酸パラジウム(II)/第三級アルキルイソシアニド触媒系はジシランのケイ素・ケイ素結合へのイソシアニドの挿入反応を触媒するだけでなく、ケイ素・ケイ素結合へのアセテレンの挿入反応の良好な触媒であることを見出した。
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