研究課題/領域番号 |
01430019
|
研究種目 |
一般研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
大津 隆行 大阪市立大学, 工学部, 教授 (00046864)
|
研究分担者 |
松本 章一 大阪市立大学, 工学部, 助手 (00183616)
圓藤 紀代司 大阪市立大学, 工学部, 講師 (10047409)
山田 文一郎 大阪市立大学, 工学部, 助教授 (50047198)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
18,500千円 (直接経費: 18,500千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
|
キーワード | 1,2ー二置換エチレン / フマル酸ジアルキル / 一次ラジカル停止 / イタコン酸誘導体 / 立体障害 / 気体分離膜 / 剛直高分子 / ラジカル重合 / Nー置換マレイミド / 熱安定性 / Nーアルキルマレイミド / 剛直ポリマ- / ESRスペクトル / 一次ラジカル / 立体効果 / 生長ラジカル / タクチシチ- |
研究概要 |
フマル酸ジアルキルやNー置換マレイミドなど1,2ー二置換エチレンモノマ-のラジカル重合で得られるポリマ-では、すべての主鎖炭素に置換基が結合しており置換ポリメチレンとよぶことができる。この構造から置換ポリメチレンが、主鎖中にメチレン基が交互に存在するビニルポリマ-と異なる新しい高分子素材となることが期待される。しかし、1,2ー二置換エチレンは立体障害のため重合しないといわれていた。この点は、フマル酸ジアルキルの素反応速度定数の決定により、生長は遅いが停止はさらに遅く定常状態の生長ラジカル濃度はESRで容易に検出できるほど高く、生長と停止の速度の比はポリマ-生成を可能にしていることを確認した。立体障害の存在は、アゾニトリルを開始剤とする重合で一次ラジカルのモノマ-への付加が遅く停止にも関与することからもわかる。なお、ベンゼン溶液でのポリ(フマル酸ジイソプロピル)の動的光散乱測定で、置換ポリメチレンの特徴であるポリマ-鎖の剛直性が認められた。Nーアルキル、フェニルおよびアルキルフェニルマレイミドの重合を行い、それぞれのポリマ-を得た。いずれも熱安定性のすぐれたポリマ-であり、置換マレイミドとの共重合でビニルポリマ-の熱安定性が増加する。また、Nー長鎖アルキルマレイミドのポリマ-を気体分離膜として使用し、ガラス転移点が高く透過速度の大きい特徴を明らかにした。新たに合成されたNー(トリアルキルシリルマレイミド)は容易に重合するが、酸加水分解で高分子量ポリマレイミドに誘導できることも見出した。置換ポリメチレンとして、イタコン酸ジエステル、イタコン酸無水物などの種々のイタコン酸誘導体およびクロトン酸エステルやアセナフチレンなどの1,2ー置換エチレンの重合体も合成し、ポリマ-のキャラクタリゼ-ションを行なった。
|