研究課題/領域番号 |
01440083
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児・社会系歯学
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
大森 郁朗 鶴見大学, 歯学部, 教授 (70064342)
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研究分担者 |
高橋 智秀 鶴見大学, 歯学部, 助手 (40247341)
水野 弥生 鶴見大学, 歯学部, 助手 (40200018)
雲井 秀樹 鶴見大学, 歯学部, 助手 (20215031)
宮野 ひろ子 鶴見大学, 歯学部, 助手 (90229873)
石渡 由美子 鶴見大学, 歯学部, 助手 (80211564)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1990年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1989年度: 12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
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キーワード | 脱灰エナメル質 / 獲得被膜 / 再石灰化層 / 結晶構造 / フッ素 / タンパク質成分 / アミノ酸組成 / 酸処理エナメル質 / 酸性フッ素リン酸溶液 / 再石灰化 |
研究概要 |
脱灰エナメル質表面の口腔液による再石灰化現象について、われわれは本研究室で開発した潅流系実験装置を用いて、電動歯刷子による機械的作用を介在させながら、石灰化促進因子や阻害因子を作用させ、in vitroにおける再石灰化機構について研究し、それらの成果を公表した(研究課題番号61480423、昭和63年度科学研究費補助金(一般研究B)研究成果報告書)。 これらの研究結果を基礎として、本研究はin situにおいては必然的に脱灰エナメル質表面に吸着ないし付着する獲得被膜が、酸処理エナメル質の再石灰化過程に及ぼす影響を検討するとともに、獲得被膜そのものの化学性状を分析することを目的とした。すなわち、ヒトの口腔内装置に固定した酸処理エナメル質について、その再石灰化過程を分析化学的に、そして走査電顕(SEM)により観察した(能登、1991)。また、脱灰歯面に吸着された獲得被膜の性状をSDS-PAGEにより分画するとともに、脱灰歯面に選択的に吸着される唾液タンパク質の構成アミノ酸の特微を明らかにした(高橋、1992)。これらの研究の進展の中で、in vitroの再石灰化過程で観察される層状沈着物を透過電顕(TEM)で観察することを試み、層状沈着物を構成する結晶がアパタイト結晶であることを明らかにすることができた(高見澤、1993)。これら一連の研究結果は、脱灰エナメル質の再石灰化に関与する因子の役割を明確に示しており、再石灰化機構解明への道すじが確立されたということができる。一方、酸処理エナメル質保護のための着実な、そして日常の臨床に応用し得る手段の一つとして考えられる、フッ素徐放性を有する接着性レジンの基礎的研究も進められ、隣接面齲蝕の予防効果を目的としたフッ素徐放性コート材の酸処理エナメル質への影響についても研究し、その成果を発表した(Mizuno et al.,1992)。
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