研究課題/領域番号 |
01450067
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
仏語・仏文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田村 毅 (1990) 東京大学, 文学部, 助教授 (90011379)
菅野 昭正 (1989) 東京大学, 文学部, 教授 (20012271)
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研究分担者 |
有田 英也 東京大学, 文学部, 助手 (10222754)
小倉 和子 東京大学, 文学部, 助手 (50214094)
月村 辰雄 東京大学, 文学部, 助教授 (50143342)
塩川 徹也 東京大学, 文学部, 助教授 (00109050)
菅野 昭正 白百合女子大学, 文学部, 教授 (20012271)
野崎 歓 東京大学, 文学部, 助手 (60218310)
田村 毅 東京大学, 文学部, 助教授 (90011379)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1990年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1989年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | フランス文学 / 紀行文学 / 世界像 / 東方紀行 / 旅 / ネルヴァル / ボ(ン)ヌフォワ / 世界観 / 宮廷恋愛物語 / 大航海時代 |
研究概要 |
異国を旅し、異文化と接触した経験を書き留めた記録や、その経験に触発された文学作品の重要性は今なお大きい。しかし時代の相違は作品に、歴史・社会・文化上の差異をもたらし、作者の個性は旅行の仕方と叙述に影響する。従って世界像の変容を知るうえで、旅を扱う膨大な作品群を対象に合理的な分類項目を考案して文献目録を作成することが必要とされよう。だが「旅の文学」のジャンルは、所謂「紀行文学」のみならず、日記、回想録等の歴史的資料あるいは文化人類学的記録をも含みうるし、また17世紀のシラノ・ド・ベルジュラック『月と太陽諸国の滑稽物語』などの科学空想小説も考慮せねばならない。そして旅のテ-マは、中世騎士の「遍歴」、聖職者および平信従の「巡礼」、職人や学生の「修業」など、新たな「叡知」と獲得する人間形成の機会として、詩・物語・伝記の形式で描かれる一方で、フェヌロン:テレマックの冒険:など青少年の啓蒙を目指す創作旅行記にも結実する。恋愛小説でも、別離と再会、運命の出会いがしばしば旅路でなされ、旅は一つの文学的主題を形成している。かくして旅の文学の分類が可能かどうかさえ自問せざるを得ない。博物誌の圏内で企図された19世紀初頭の『旅行全書』では分類が破錠し、ルフェヴュ-ルの最近の入門書でもやや安易なテ-マ分類に留まっている。膨大な資料体を新して観点から整理するのも重要であるが、個々の作品の厳密な校訂。読解という文献学的作業を基礎にしない限り文学研究とは言いがたい。また一時代の世界観の変容は特定作家の作品にも、一時代の資料総体から推論されるもの以上に反映されていよう。かくして総合的視野のもとで個別研究を進め、詩人ネルヴァルの二つの「東方への旅」、ミシヨ-とレリスの非西欧世界への旅および、現代フランスを代表する詩人ボヌフォワの内的な旅を考察し、旅と文学創造の持つ有意義な関連について研究をまとめたのである。
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