研究課題/領域番号 |
01450095
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築計画・都市計画
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
栗原 嘉一郎 筑波大学, 芸術学系, 教授 (70015957)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 美術館 / 建築計画 / 展示部門 / 展示方式 / 展示手法 / 展示・収蔵部門 / 展覧会運営方式 / 展示替え / 延展示量 / 展覧会運営タイプ |
研究概要 |
本研究は、美術館における資料活用の特性を、展示方式(常設展・企画展・一般展)の構成とその展示手法を中心に分析し、展示・収蔵部門計画の指針を探ろうとしたものである。得られた結果をまとめると、 (1)展示方式の実施状況をみると、現状では企画展に多くの比重が置かれているが、これは、東京都への美術館集現象、新設・私設館や複合・併設施設の増大、収蔵資料の不足等の問題から主に起因している。 (2)国立や民営は常設・企画展を中心に一つの企画を長期にわたってじっくりと催し、公立は一般展や企画展を主体に展示回転を高める傾向がみられるなど、運営方式の構成形態によって把握される姿は大きく異なっている。 (3)展示期間において、常設展は季節別展示替えから恒久的なものまで、企画展は2〜3週単位のものから季節別展示まで、一般展は主に1週単位、の性格を有している。 (4)複数の展示方式を有する館においては、専用スペ-ス不足等で相互の展示期間が調整され、各方式が展示回数や展示期間で影響し合っている。 (5)以上のことから、3方式の構成による美術館の性格把握が可能であり有効であることを示した。 (6)また、この展示方式を展示手法の面で把握するため、新たな分類を行い、「常設記念館型」「館蔵品活用型」「館蔵品+借用品型」「借用企画型」の4つのタイプが得られた。 (7)「常設記念」は、総合展示・2次資料を主に活用した保存本位の恒久的な手法を使っている。 (8)「館蔵活用」は、群展示、総合展示が減っている反面、他の個体・主題・分類展示が増えており、伝達方法・展示装置・補助設備ともにやや多様化している。 (9)「館蔵+借用」は、配列様式・情報の伝達方法は最も多様化し、展示装置は折衷型の展示が多く、補助設備・用具の実施率は「借用企画」と類似している。 (10)「借用企画」は、個体・主題展示を中心に多様な伝達方法を駆使しており、露出展示を中心にその配置構成も大幅に替わり、諸設備もやや充実している。 (11)4タイプそれぞれが展示手法の実施形態においてかなりの違いを見せており、タイプ区分の妥当性が確認された。
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