研究課題/領域番号 |
01460061
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地質学一般
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
廣井 美邦 千葉大学, 理学部, 助教授 (40019427)
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研究分担者 |
田切 美智雄 茨城大学, 理学部, 助教授 (50007829)
津久井 雅志 千葉大学, 理学部, 助手 (50192191)
飯山 敏道 千葉大学, 理学部, 教授 (90107699)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1990年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1989年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 衝上運動 / デコルマ岩塊 / 分域構造 / RbーSv全岩アイソクロン年代 / イオンブロ-ブ年代 / 埋沒速度 / 島弧一海溝系 / テクトニクスモデル / デコルマ / セクト構造 / RbーSr全岩アイソクロン年代 / イオンプロ-ブ年代 / 埋没速度 / 島弧一海構系 / MORB / 海洋地殻 / 大陸地殻 / 加圧 / 減圧 / 衝上 / 衝突 |
研究概要 |
1 岩相構成や構造特性の異なる阿武隈変成帯の御斉所変成岩と竹貫変成岩の境界部(特に、竹貫北方地域)の諸密な地質調査の結果、両変成岩は構造的に不調和であり、竹貫変成岩が御斉所変成岩中のデコルマ岩塊としても産出することが明らかになった。 2 御斉所・竹貫両変成岩の境界にそって貫入し、固結した十文字岩体とよばれる深成岩体のRb-Sv全岩アイソクロン年代値を初めて測定した結果,122±20Maの値が得られた。これは、御斉所変成岩が竹貫変成岩の上に衝上した時期には生対応する値と考えられる。 3、 御斉所・竹貫両変成岩の境界付近に分布する砂泥質変成岩中のザクロ石の組識と組成の特微を調べた結果、従来竹貫変成岩に特有のものとされてきた分域構造が御斉所変成岩中のものにも見られることが明らかになった。これは、高温条件下での急速かつ連続的な加圧と減圧の現象が両変成岩に共通するものであり、したがって加圧の現象が両変成岩に共通するものであり、したがって加圧は御斉所変成岩の竹貫変成岩上への衝上運動によるものであることを保証している。 4 ザクロ石斑状変晶内での元素の拡散による組成の均一化現象に注目し、高温条件の継続時間を推定した結果、約400万年以下であることがわかった。この間に作低3Kbの加圧と減圧とがあったことになるので、それは年間約5mmの連度での埋沒と上昇ということになる。 5 変成岩中の雲母のKAr年代値を測定し、90〜105Naの値を得た。低変成度のものの方がやや古い値を示す傾向が認められる。 6 御斉所変成岩に貫入し、ともに変形・変成された石英ポ-フィリ-の中のジルコンのイオンプロ-ブ年代値を測定し、マグマからの結晶時期として約120Ma、変成年代としてそれより数百万年若い値を得た。 以上のように、阿武隈変成岩の様々な特微が確立され、現在、それらをもとに島弧一海溝系での新しいテクトニクスモデルを構築中である。
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