研究課題/領域番号 |
01460069
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
末元 徹 東京大学, 物性研究所, 助教授 (50134052)
|
研究分担者 |
久我 隆弘 東京大学, 物性研究所, 助手 (60195419)
田中 耕一郎 東京大学, 物性研究所, 助手 (90212034)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1990年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1989年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
|
キーワード | 超イオン導電体 / ホ-ルバ-ニング / ジルコニア / FLN / セリア / イオン伝導ガラス / 発光 |
研究概要 |
1.プロ-プイオンとしてEu^<3+>を微量ド-ブしたCeO_2ーY_2O_3について、基底状態^7Foから^5Doへの遷移に対応する吸収遷移について、サイト選択励起下の発光スペクトル、励起スペクトル、Y濃度依存性などを詳しく調べた。その結果、3価イオンのサイトは、Ce系では、vacancyを伴わないサイト、最隣接に1個のvacancyを伴うサイト、第二隣接にvacancyを伴うサイトに分類された。Zr系では、vacancyを伴わないサイト、最隣接に1個及び2個の vacancyを伴うサイトに分類された。 2.種々のY濃度を持つYSZに、Eu^<3+>をド-ブした試料について、FLNの測定を行なった結果、9mol%YSZにおけ均一幅は、80Kから室温の範囲で、T^<2.6>に比例することが分かった。これはEu^<3+>をド-プした多くのガラスで見られている、T^2依存性に近い。一方、不均一幅はY濃度とともに急速に増加して行く。周波数多重メモリ-の材料として重要なパラメ-タ-であるR=(不均一幅/均一幅)を評価してみると、20Kでは19mol%で最大値5000となり、この系が、メモリ-や時間領域ホログラムの材料として、有望であることが示された。 3.YSZ(Y_2O_3 10mol%)に1mol%のPr^<3+>をド-ブした系において、^3H_4ー^1D_2に対応する6115A 吸収帯に25K以下で、永続的ホ-ルが生じることを見いだした。また、ホ-ル幅は、4.2Kにおいて0.35GHzであり、4.2Kから20K の範囲でT^<1.3>に比例するという結果が得られたが、これは、均一幅がTLS(two level system)との相互作用で決まっていることを示唆している。 特に、上の2,3は、高分解能分光を初めてYSZに初めて適用したものであり、この系のミクロな研究の出発点になると同時に、時間領域ホログラムの素材としての応用の可能性を示したものと考えられる。
|